2018年01月の霊想



   おもてなしの心(1月7日)


 東京都内のあるホテルが、昨年10月から自立走行型ロボットを導入しました。フロントから客室まで荷物を運ぶためで、重さ4.5キロまで運ぶことができます。このように、最近、人に代わってロボットを活用する所が多くなりました。機能性、利便性、効率を追い求めて機械化が進み、あと3年で人の仕事の半分がロボット化されると言われています。
 「おもてなし」を英語で「ホスピタリティー」と言い、元々は「巡礼者への無償の心遣い」を意味しました。相手を思いやり、手を差し伸べ、物事を成し遂げることを表しています。思いやりこそが、どんなに文明が進んだとしても、人々が求めているものです。
 ある時、イエスは、旧約聖書を良く知る律法学者から「どのことばが最も大切ですか」と尋ねられました。すると「心をつくし、精神をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ」。それに続いて、「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ」と言われました。(ルカ10・27)
 神から大切にされた経験を持つ人が、隣人を心から大切にできる人です。あなたが出会うすべての人があなたの隣人です。神からのおもてなしの心で接していきましょう。



 地上最後の日(1月14日)


臨床医、志賀(しが)貢(みつぐ)先生のベストセラー『臨終の七不思議』は、その題からして「何が書いてあるのだろう」と興味がそそられるでしょう。最初のお話は、80代半ばの、長くひとり暮らしをしてこられた男性Tさんの話です。口数少なく、看護師たちにとても人気があり、やさしい顔をしておられます。
 この方は糖尿病と重篤な肝臓病を患っていて、入院してからは一日一日が大変な状態になり、時々意識がもうろうとし、眠るような日が続くようになりました。ある日、Tさんの病室から讃美歌が聞こえてきました。「いつくしみ深き…」教会のお仲間が病室で讃美歌を合唱している歌声を聞くと、とても心が和みました。気になって、回診を装い部屋をのぞくと、Tさんは看護師たちに手を握られながらかすかに口を動かしています。Tさんにとっては至福のひとときだったのかも知れません。その2日後、Tさんは静かに天に召されました。クリスチャンの仲間は、実に見事にTさんを見送ってくださいました。Tさんの耳にも、教会の仲間たちの歌声が意識を失うその瞬間まで届いていたに違いありません。Tさんは、実に静かな臨終を迎えられたと言っていいでしょう。
 ご自分の地上最後の時をどのように思い浮かべますか。あなたの信じるように主が備えてくださることは間違いありません。




 神に選ばれる人(1月21日)

 昨年まで、日本人のノーベル賞受賞者は、物理学賞10人、科学賞7人、医学生理学賞3人、文学賞2人、そして平和賞1人の23人です。  ところが最近、日本人の中で最終候補に何度も残った人の中に、賀川豊彦(1888~1960年)がいたことがわかりました。1947、1948年には文学賞の候補、また1954、1955、1956年には日本人初のノーベル平和賞候補にもなりました。
 彼は兵庫県神戸市に芸妓の子として生まれ、幼少期には相次いで父母と死別。15歳の時、兄の放蕩により賀川家は破産。悩む豊彦は教会に導かれ、16歳で洗礼を受けました。伝道者を志し神学校に入り、牧師となりました。「貧民問題を通じてイエスの精神を発揮してみたい」と、神戸市のスラムに住み込み、『貧民街の聖者』として、日本以上に世界的に知名度が高かったのです。
 地上ではノーベル賞は受賞しませんでしたが、天においては義の冠を神からいただいていることでしょう。あなたの今週の歩みも天国に宝を積むのです。
「むしろ自分のため、虫も食わず、さびもつかず、また、 盗人らが押し入って盗み出すこともない天に、宝をたくわえなさい。」(マタイ6・20)




 三六〇度思考(1月28日)

 「何であの人は!」と、つい私たちは人を批判したくなりますが、それはあなたとは違う考え方を持っているだけなのです。批判をするのではなく、様々な角度から物事を考えるチャレンジが大切です。
 以前、埼玉県の50代の高校教諭が、自身が担任を務める一年生の入学式を欠席しました。その理由は「息子の入学式なので、学校の入学式は休みます」というものでした。この先生の行動は、大きな物議をかもしました。「自分が勤める学校の入学式、それも担任なのに、職場放棄をしていいのか」という批判が殺到した一方で、「親なんだもの我が子の入学式のために休んでもいいのではないか」という意見も多数寄せられました。
 そこである機関が何万人もの人からアンケートを採りました。すると前者の意見も後者の意見もほぼ同数の約50%でした。厳密に言えば、後者に賛同した人の方が若干多かったそうです。要するに、物事は考え方次第ということです。
 イエス様は、どのような状況にあっても、その時に適った言葉で対応されました。私たちも祈りつつ、三六〇度思考にチャレンジしていきましょう。
「怒りをおそくする者は勇士にまさり、自分の心を治める 者は城を攻め取る者にまさる。」(箴言16・32)