バプテスマのヨハネの道(5月28日)

四福音書全てが取り上げている記事は少ないものです。たとえば、キリスト降誕の出来事はマタイとルカにはありますが、マルコとヨハネにはありません。バプテスマのヨハネの記事は貴重なその一つです。彼が伝えたメッセージは、「主の道を備えよ、その道筋をまっすぐにせよ」(マタイ3:3)です。救い主キリストを迎え入れる前に、『ヨハネの道』を歩む準備が必要だと聖書は語っています。

ところが、まっすぐ生きようとする意志を貫ける時もありますが、それだけでは相手も自分の身も持たない時があります。自分の意志を曲げたり、意見を控えたりしなければこの世を生きていけない自分の弱さ、至らなさを知るのです。

バプテスマのヨハネが準備した道を歩んだ人だけがわかることは、「御心にそぐわない生き方をしなければ生きていけないほど、自分は神の前ではみじめな者であり、罪深い者だ」ということです。しかし、その私を無条件で救って下さるキリストと出会うためには、一度『ヨハネの道』をたどる必要があるのです。すると、ちょうどラジオの周波数が合って、今までの雑音から急に美しい音楽が聞こえてくるように、聖書の語る言葉が心に入って来ます。救いを実感するのは、まさにこの時です。

今日、「私はどうなのか?」という問いと共に、今週の一日一日を送って参りましょう。

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