神の作品(2月5日)

「わたしたちは神の作品であって、良い行いをするように、キリスト・イエスにあって造られたのである。」(エペソ2:10)

法隆寺・薬師寺の宮大工棟梁、西岡常一(にしおかつねかず)氏は、「堂塔建立の用材は木を買わず山を買え」と伝えています。建物の南側の材料は南側で育った木を使い、北側の材料は北側の木を用いる、というように組み合わせて全体を建てあげていきます。そうするのは木には育った環境によって癖ができるからです。

たとえば、風に枝をねじられた木には、何とか元に戻ろうとする性質が生まれ、それが木の癖というものになります。それを見極め、それぞれの癖、個性を生かしてこそ風雪に耐える立派な堂塔が建つというのです。実際にこうやって建てられた建築物は、時間と共に強さが増し、何百年を経ても、美しさと品格が漂います。

あなたという神の作品は、人前に出せる立派な材料のみを集めて作られるのではありません。人には言えない苦労も、神はそこから「忍耐」という材料を取り出し、あなたという作品に加えて下さいます。

神様は私たちの人生の全てを使って、私たちを神の作品へと造り上げて下さるのです。神が与えるものを感謝して受け、今週も信仰の一歩を進めてまいりましょう。

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