周りの人から教えていただける人物、周囲が快くあなたに教えてくれるようになるにはどうしたらいいのでしょう。そのためには謙遜に従う小さな訓練の積み重ねが鍵となります。
ある名優のエピソードです。出番待ちで舞台袖にいると、若手の俳優から「先輩、靴の紐が緩んでいますよ。危ないんじゃないですか」と言われました。「あ、そうだね。親切にありがとう」と言って、彼は靴の紐をギュッと結び直しました。後輩の若手俳優は満足してその場を去りました。
するとまもなく、名優は靴の紐を緩め始めました。周囲の人がなぜかと尋ねると、「この場面は遠いところから帰ってくるところなんじゃ。そしたら靴の紐は緩んでいなければおかしいじゃないか」と答えました。当然周りから「ではなぜあの若い俳優の言うことを聞いたのですか?今おっしゃった理由を言って靴紐はそのままのほうがいいと教えてあげればよかったのでは…」という声が上がりましたが、それをるようにして、名優はこう言いました。「もしそんなことをしたら、私は彼から二度と教えてもらえなくなるんだよ」。
小さなことに「はい」と従う人には、周りからアドバイスが集まってきます。今週、私たちが小さな「はい」を言って、従うことができますように…。