いのちの時間(2月25日)

ハンセン病患者に寄り添った神谷美恵子医師は、死が間近に迫った頃、「残る日々」という詩を書きました。

 

ふしぎな病を与えられ

もう余り生きる日の少なきを知れば

人は一日一日を奇跡のように頂く

ありうべからざる生として

まだみどりも花も見ることができ

まだ蓮の花咲く池のほとりをめぐり

野鳥の森の朝のさわやかさを

味わえることのふしぎさよ

(『愛生』、神谷美恵子著、第34巻第2号より)

 

日野原重明先生はこの詩についてこう書いておられます。「病に苦しみ、自分の死が間もなく訪れることを知りながらも、静かにそれを受け容れ、病の身にあってなお自分の存在意義を感じた神谷さんは、いのちという時間を与えられ、その時間を他者に捧げることができたことに感謝して亡くなられたのです、…、たとえ苦境の中でも、与えられたいのちに感謝して、最後に『ありがとう』と周囲の人に言うことができれば、その人は人生に勝利したのだと僕は思います。」(『いのちの使い方』、日野原重明著)

人生、どこまで行っても神の助けがあることを信じ、今日の一日を感謝して生きていきましょう。

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