戦後間もなくの田中美男先生の伝道時代、米沢興譲教会では会堂建築のために予約献金を募り、木造の教会建設が始まりました。ところが、大型の台風で農家の収穫物が大打撃を受け、「約束した献金をすることができない」という方々が何人も出る事態となりました。
ハガイ書には神殿建築を励ます次のような御言葉があります。「わたしはまた万国民を震う。万国民の財宝は、はいって来て、わたしは栄光をこの家に満たすと、万軍の主は言われる。」(ハガイ2:7)。神は匿名の献金者を送って窮地を救ったでしょうか?いいえ、そうはならないのが現実でした。田中美男先生は米沢市の家々を一軒ずつ回り、「托鉢(たくはつ)募金」に出かけました。なぜこのような苦労を、と思いますが、棚からぼた餅的な行きあたりばったり的信仰を養うためではなく、「勇気を出せ。働け。わたしはあなたがたと共にいる」(ハガイ2:4)という神の御心があったのです。先生は数年の苦労の間、神の存在を疑うことなく、時に浴びせかけられる罵声を忍び、1円、5円の献金を集められました。そして無事支払いを終え、会堂が建てられました。その後、2度、礼拝堂を献堂でき、来年、100周年記念礼拝堂に向けて恵みの中にあります。神の約束は確かなのです。
今週も神の義と神の国を求め、神のために働く時、すべての必要が満たされることを味わってまいりましょう。