米作りで「苗半作(なえはんさく)」という言葉があります。丈夫で健康な苗を育てれば、それで米作りの半分は成功したも同然だという意味です。温室の暖かさの中で水と肥料が与えられ、徐々に外気に慣らし、10センチ以上の青い苗になったら出荷され、いよいよ外の田んぼに植えられます。
クリスチャンにとっての温室とは励ましの言葉や肯定的なフィードバックを与えてくれる人々のことです。あなたを励ましてくれる人との関係を大切にすることは、信仰を深める上で大きな力になります。
ある神学生が毎月1回、歴史ある教会で礼拝説教をさせていただくことになりました。牧師のひよこが何十年という信仰歴のある方々を前にして説教するのですから緊張します。しどろもどろで話していましたが、毎回必ず「今日のお説教は大変恵まれました」、「先生のお話、大変良かったです」というご挨拶だけしかいただけません。何が良かったのか語る本人がわからないでいるのに、教会員全員そうおっしゃってくださるので、彼は「良かったのだ」と思え、説教のご奉仕を続けることができました。この神学生は、信仰の言葉によって育てられたのです。
力を得て成長した後、神はあなたを温室から現実の世界へと押し出されます。十分に力をいただき、神が示される場所へと進んで参りましょう。