人生の冬の時(8月3日)

チューリップが咲くのには時があります。最近の研究によると、チューリップは10週間前後の低温の時期を経験しないと開花しないのだそうです。春の開花が終わり、土の下で球根が育ち、すぐ次の花が咲いてもよさそうに思えますが、そうではありません。冬の間の低温が必要なのです。雪に覆われた土の中は水分が保たれ、球根にとってはベストの状態です。そして春の暖かさが球根を目覚めさせ、美しいチューリップの花が咲くのです。

旧約聖書ルツ記には、この「時」が記されています。ナオミはルツがはからずも親戚ボアズの畑に行ったこと知り、神の導きを感じます。落ち穂拾いの生活は収穫が終われば途絶える不安定な生活です。そこでナオミはルツに語りかけます。「娘よ、わたしはあなたの落ち着き所を求めて、あなたをしあわせにすべきではないでしょうか。」(ルツ記3:1)。ナオミはルツの「落ち着き所」、すなわちボアズとの結婚を考え、大胆な策をルツに授けました。後にこれは実現します。

私たちの人生にも春の時と冬の時があります。冷たい雪の下の更に深い地の下に埋まり、人に踏まれ、誰からも忘れられているように感じる時期もあるでしょう。しかしその時間がなければチューリップが開花しないように、私たちの人生には冬の時も必要なのです。

神の時を待ち、神の時には一気に花を咲かせる。今週もそのような人生を送っていきましょう。

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