苦しみを共にする神(8月17日)

「天を仰いでため息をつき、」(マルコ7:34)

 

カウンセリングの基本は、安易に答を教えないことです。カウンセラーは解決策を持っていたとしても、あえてそれを留めます。そして、クライエントの話を聞き、一緒に悩み、迷い、苦しみます。そうするからこそ、共感が生まれるのです。

イエス・キリストは、耳が聞えず口のきけない人の癒やしの直前、ため息をつかれました。それは失望のため息ではありません。この人の苦しみ、孤独、絶望を深く理解し、その苦痛に対する、言葉にならないほどの深い共感と悲しみが、ため息となって表れたのです。また、このため息は、聖霊の「うめき」(ローマ8:26)と同じ言葉です。聖霊は弱い私たちに共感され、助けようとしてうめき、ため息をつかれるのです。五里霧中で行くべき道など全く見えない中、私たちが恐る恐るでも一歩踏み出せるのは、「わたしたちと同じように試錬に会われた」(ヘブル4:15)キリストがおられるからです。

神は、あなたのためにため息をつき、うめいてくださるお方です。この苦しみを共にしてくださる神と共に生きようと決心することが、人への依存から神への信頼へと生き方を転換する始まりとなります。

今日がそのスタートの記念日となりますように…。

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