人生という楽器(8月24日)

「わたしはあなたをまだ母の胎につくらないさきに、あなたを知り、あなたがまだ生れないさきに、あなたを聖別し、あなたを立てて万国の預言者とした」(エレミヤ 1:5)

楽器が超一流の演奏者の手にかかると素晴らしい音色を奏でるように、神は人を用いられます。どのような器でも、その器でなければ奏でることのできない音色を、神はあなたから引き出し、用いてくださるのです。

「さとうきび畑」で知られる新垣勉さんは盲目のテノール歌手です。米兵の父と日本人の母の間に生まれた彼は、生後まもなく事故により失明。両親の離婚、母との離別、育ててくれた祖母は中学 2 年の時に他界し、天涯孤独の身になりました。「自分ほど不幸な人間はいない」と自殺まで考えていた高校 1 年生のある時、ラジオから流れてきた讃美歌がひとすじの光のように感じ、教会へと足を運びます。新垣さんは神の愛に触れ、クリスチャンとなりました。

彼が自分の人生に対する神の意図を知ったのは、名ボイストレーナーのバランドーニ氏のオーディションを受けた時です。「君の声は日本人離れしたラテン的な明るい声だ。一人でも多くの人に励ましと勇気を与えるために君の声を磨きたい」と激賞され、本格的に声楽家の道を進みます。父親からもらった声をほめられたことで父への憎しみが消え、逆に感謝の気持ちが湧いてくるようになったと言います。

生まれる前から私たちは神によって選ばれています。神にゆだね、用いていただく今週として参りましょう。

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