2005年8月の霊想

  内なる人を強くする  (8月7日)

 人間にとって最も大切なものは愛です。その〈愛〉を他者に伝えるためには〈謙遜〉であることです。愛は、〈謙遜〉というパイプを通してのみ流れるからです。そして、謙遜であるためには、ごう慢にならないこと。ごう慢にならないためには、表面的な、人と比べる生き方ではなく、内面的な自分自身の本当の姿〈内なる自分〉 を生きることです。
 しかし、人は「自分の内なる人は弱く、惨めで、不十分だ」と思っています。出すまいと思っても、自ずと内にあるものが外に出てしまいます。すると、自分自身を守らずにおれませんから、またごう慢になってしまうのです。このように、自分をひたすら押し隠し、表面的に生きる人生では、愛は育まれません。
 愛に生きるため、謙遜であるためには、自分の内なる本当の姿を感謝をもって、しっかりと受け入れることです。他人や自分がどう思ったとしても、あなたを造られた神様が目をとめ、愛し、共に住んでくださるところがあなたの〈内なる自分〉だからです。
 日々の歩みの中、折々に顔を出す〈内なる自分〉に目をとめ、受け入れ、いつくしみ、自分でない自分で生きていたことを悔い改めつつ、内なる自分を強くしていただき、前進していきたいものです。

  人間として  (8月14日)

 医師であるAさんは、クリスチャンになって自分の人生が大きく変えられた、と語られます。
 以前は、患者さんから「昨日は眠れなかった」と訴えられると、「ではお薬の量を増やすか別の薬にしましょう」と答えていたそうです。〈医師〉という職業で患者さんに接していたのです。しかし今は、「それはお大変だったでしょう」と言葉をかけるなど、病気を診るのではなく、人間を診る、すなわち、心を大切にするようになった、と言われます。「それは、なぜですか」とお伺いすると「私自身がイエス様と出会ったからに他なりません。イエス様はいつも、自分を個人的に知ってくださり、私の居るところ、私の心に語りかけてくださるのです。その体験を日々しているからです」とおっしゃいました。「人は外の顔かたちを見、主は心を見る」(サム エル上16・7)の聖句がとても好きで、医師である前に人間としてもっと成長したい、と目を輝かせておられます。
 あなたも、学生として、主婦として、様々な立場で、自分ならではの人生を歩んでおられることでしょう。さらに今週も、一人の人間としての確かさを確立していきたいものです。そのためには、いつもイエス様と共に、み言葉を土台として生きることに尽きます。

  どうして言うことを聞かない  (8月21日)

 「どうして子供は親の言うことを、また、先生の言うことを聞かないのですか」と質問されたら、あなたはどのようにお答えになりますか。
 子供がなぜ言うことを聞かないのか、それは無意識のうちに、「だって、言うことを聞いたら、親や先生のようになってしまうもの。そのようにはなりたくない」と考えているからです。
 逆に、たとえば、野球選手になりたいと願う子供が、イチロー選手に、「どうしたら、そのように球を打つことができるのですか」と質問したとします。すると、イチロー選手のようになりたい、と思う子供は、彼が語ることを、一言も漏らさないように、熱心に聞くに違いありません。
 人間関係の中で、人に〈こうなって欲しい〉と思う時には、そうなって欲しいと思う生き方、姿が魅力あるものであり、本人にも有用であることをまず確認することです。そして、それを確信し、自分自身がその魅力的な人生を生きていると、たとえ相手に語らなくても、自ずと伝わっていくものです。
 そのような生き方をすでにしていらっしゃるあなたですから、さらに神様との交わりのパイプを太くし、今週も魅力的に歩んでまいりましょう。

  聖書には力がある  (8月28日)

聖書は世界の文学、絵画、彫刻、音楽といった芸術はもとより、政治、経済、哲学思想に至るまで、歴史と文化に多大な影響を与えてきた永遠のベストセラーです。
 二〇〇〇以上の言語に翻訳され、聖書に触れてきた人たちが生きる力や喜び、そして人生の目的を与えられてきました。
 アメリカの第十六代大統領のアブラハム・リンカーンは「聖書は、神が人間に賜った最もすばらしい賜物である。人間にとって望ましい物はすべて聖書にある。聖書はそれ自身の権威を裏付ける無数の証拠を持っている」と言いました。
 『インド独立の父』と呼ばれたマハトマ・ガンジーは「私の生涯に最も影響を与えた書物は聖書である」と言い、旧帝国海軍パイロットで真珠湾攻撃の総指揮官だった淵田美津雄(戦後キリスト教伝道師として、アメリカで伝道活動)は「私は熱心に聖書を読みました。私の人生はキリストによって完全に変えられました」と語りました。
 人をいやし、救い、導く神の言葉に、日々のディボーションを通して触れ続け、神様の偉大な働きをしていきたいものです。

    「あなたのみ言葉はわが足のともしび、わが道の光です」
                         (詩篇一一九・一〇五)

-

© 2024 Yonezawa Kojo Church