2009年5月の霊想
とっておきの神わざ (5月3日)
アレクシス・カレルは、青年医師時代、ルルド巡礼者の付き添い医者として同行しました。巡礼者の女性は末期の結核性腹膜炎を患っており、途中、意識不明に陥ったりしながらも、ルルドに到着。しかし、病状はさらに悪化し、ルルドの医師も、彼女を診て「臨終ですね」と言うほどでした。付き添っていた看護師は、それでも彼女の最後の願いを叶えたいと懇願し、ルルドの洞窟まで連れて行きました。すると、洞窟に運ばれた患者が、自分の見ている前で完治したのです。彼は、自らが神の奇跡を体験することになったのです。
彼はその報告書を書きました。ところが、当時の医学界では医者にあるまじき行為と非難され、故国フランスにいることができなくなり、カナダに渡りました。そこで農場をしましたがうまくいかず、失意の中にいました。
やがて、シカゴ大学で学び、ロックフェラー研究所に入所。そこでの研究が実り、ノーベル生理学・医学賞を得ました。
神の前に真摯に生きる時、人は不遇を体験したり、失意の中におかれることがあります。しかし、そこでさらに神に信頼して歩む人生は、とっておきの神様のわざがなされる人生になります。今週も、希望を持って前進してまいりましょう。 |
小鳥を〈生き返らせた〉母 (5月10日)
当教会の江田信久兄が朝日新聞に投稿し、全国紙に掲載された文です。
小学校5年生の時、クラスで飼っているジュウシマツの世話係だった。夏休みに入る時、9羽を家に持ち帰り世話することになった。
夏休み中、家族で2泊3日の旅行をした。その間のエサと水を鳥籠に入れたつもりだったが、旅行から帰るとすべて死んでいた。エサが足りなかったのだ。みんなに何と言おうか……。絶望して、泣き明かした。
翌日、母が死んだジュウシマツを持って小鳥屋に行こうと言った。店で似た色の9羽を選んでもらった。母は私に「クラスの人が何か言ったら『夏休みの間に羽が抜け替わった』と言えばいい」と言った。
このことを40年後のクラス会で白状したが、みんな笑って聞いていた。5月の第2日曜日は母の日。私の母は28年前に他界したが、ジュウシマツを見る度「大丈夫だよ。心配するな。何とかなるよ」と母の言葉がよみがえってくる。
母の愛は神の愛に最も近い、と言われます。その確かな神が、今日もあなたに「大丈夫だよ。すべては最善」とおっしゃっています。この言葉に耳を傾けて、今週も歩んでいきましょう。 |
霊的呼吸法 (5月17日)
私たちは、日々、社会的、肉体的、経済的にと、様々な分野を生きています。その中でも、精神的・霊的(スピリチュアル)に生きることは最も大切です。
霊的(スピリチュアル)の原語「スピリトス」は「息を吐く、呼吸する」という意味です。人間は神の息を吹き込まれて生きる存在となりました(創世記2・7)。
この呼吸を意識的に日々の生活の中で整えることは、肉体的にばかりでなく、霊的にも素晴らしいことです。
息を吸う時に「恵みわがうちに、聖霊の宮に満ちますように」という思いでしっかり胸一杯吸い込みます。数秒そのままで息を止め、またゆっくりと息を出します。
吐く時には、私たちのうちの否定的な考え、思いなどをゆっくりと吐き出すのです。朝に夕に、十回ずつなさるだけで、三ヶ月もすると大きな変化をご自分でお気づきになれます。
この呼吸法は、禅宗の座禅、また、健康法、様々なことで一般にも広く取り入れられています。それほど有効です。ただ、実践なさることが大切です。ぜひ、実践なさってみてください。必ず効果を得ることができますから。
「実際に行う人……こういう人は、その行いによって祝 福される。」(ヤコブ1・25) |
共にある安らぎ 母 (5月24日)
人が不安になっている時、確固たる信念に支えられた言葉や態度が相手に安らぎを与えることがあります。し かし、多くの場合、相手と同じ立場に立つことで、相手の方は安らぎを得るようです。
テレビドラマ『大草原の小さな家』は大変人気を博しました。その中に次の場面がありました。
ある日、母親が姉の試験に付き添って外出し、一泊してくるので、主人公ローラに留守を任せました。ローラは元気よく「大丈夫」と胸を張り、家の掃除、ご飯の支度、父親と二人での夕食、後片づけと一生懸命こなします。やがて夜も更け、眠る時間になりました。すると、さすがのローラも「母さん、今頃どうしているかしら。
私、さびしいわ」と父親にもらします。
さて、父親のチャールズはどのように応対したでしょうか。あなたならどのように声をかけますか。
父親は「うん。父さんもだ」と言い、ローラの肩を抱きました。すてきなシーンですね。自信があるからこそ、実体があるからこそ、共にいることで安心を感じる…。
それ以上の確かさを持って、イエス様はあなたの肩を抱き、寄り添い、あなたと共にいてくださいます。そして、今週も、平安の源である方が私たちと共に歩んでくださっているのです。 |
三つの心がけ (5月31日)
Aさんは開業医です。病院経営があまりうまくいかないことがきっかけで、友人から教会に行くようにと勧められ、クリスチャンになられた方です。
Aさんは、クリスチャン・ドクターとなってから、三つのことを心するようになりました。
一、院長は自分ではなくイエス様であること。
二、自分の医者としての学びを怠らないこと。
三、患者さんを大切にすること。
三番目のことを質問したところ、診察の折には患者さんの家族のことやその状況などを伺い、メモをし、その後その方を再度診る時には、お孫さんの受験のこと等、必ずメモを見て尋ねるようになさったそうです。
やがて「あのお医者さんはとてもいいお医者さんだ」と評判が立ち、今は、とても患者さんに喜ばれ、楽しい毎日だ、と話してくださいました。
あなたも、あなたの人生の舵取りを、自分でするのではなくイエス様におゆだねすること。そして、自分の職務や与えられた状況での学び、何よりも、日々のディボーションを怠らないこと。そして、いつも、相手の身になって考えること。この三つを心していくと、日々が充実し、楽しくなります。 |
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