2017年2月の霊想

 

  まだ続けられる(2月5日)

 昨年のパラリンピック・リオデジャネイロ大会参加選手の最高年齢は74歳でした。オーストラリアの女子エアライフル代表エリザベス・コスマラ選手です。1972年の西ドイツ・ハイデルベルク大会以降、12大会連続出場の快挙です。
彼女は、足から逆子の状態で生まれ、脊髄を損傷し両脚が不自由となりました。76年~88年の4大会では金メダル9個を獲得しましたが、今大会は出場2種目で予選落ちでした。「年を取った自覚はないし、まだまだ射撃をやめるつもりはない」と生涯現役を宣言しました。
パウロが、ギリシャのコリントでイエス・キリストの証しを力強くしていた時、それを信じないユダヤ人たちが反抗し、妨害をしました。
その時、主は「恐れるな。語りつづけよ、黙っているな。あなたには、わたしがついている。だれもあなたを襲って、危害を加えるようなことはない。この町には、わたしの民が大ぜいいる」(使徒18・9~10)と語られました。パウロは主の励ましの言葉を受けて、その後コリントに1年6か月滞在し、神の言葉を彼らの間で教え続けました。パウロの宣教を通して、コリント人が続々とバプテスマを受けました。
あなたにとって生涯現役で続けることは何ですか。まだまだやれることが多く残っています。

  三つの約束(2月12日)

   一、他者との約束
約束を守ることは貴重な宝です。相手との時間を守ることをはじめ約束に忠実であればあるほど、人間関係で大きな信頼を得、立場も状況も高められていきます。

二、自分との約束
最も大切な約束ですが、最も疎遠になっています。「節約します」「ダイエットします」と約束しますが、多くが約束違反になっているのが現実です。意識が無意識(もう一人の自分)を裏切り、自己分裂を起こす。これが人間です。自分との約束は、果たすことが困難である、と謙虚な前提に立ち、もう一人の自分と和解し、一致協力しながら、人生を建て上げることが知恵のある生き方です。

三、神との約束
これは、神様が一方的に「あなたを祝福する」という約束です。人間は約束を完璧に守ることはできません。しかし神様の約束は完全です。この約束をいつも思い起こし、恵みの絆を生きること、また、この豊かな祝福を他者に伝えること、これが人生の唯一の目的です。

今週も、神様の祝福を味わい、その良き香りがどなたかに反映していく生き方ができることは何とすばらしいことでしょう。

  相互理解(2月19日)

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、公共施設などで使われる案内用の図記号を外国人にもわかりやすくすることが決まりました。日本人には当たり前と理解できても、初めて見る人はまったく違った理解をすることがわかったからです。
例えば「H」を丸で囲んだホテルのマークはヘリポートなどと間違えてしまうため、ベッドに人が寝ているマークになり、手のひらに斜線が引かれた「さわるな」を意味する記号は、外国人に「近寄るな」と受け取られるため、手を横から見たデザインにするそうです。案内図の目的は、見る人に希望する場所や行為を促すためのものですから、意味が通じることが最も大切なことです。
「どうか同じ思いとなり、同じ愛の心を持ち、心を合わせ、一つ思いになって、わたしの喜びを満たしてほしい。何事も党派心や虚栄からするのではなく、へりくだった心をもって互に人を自分よりすぐれた者としなさい。おのおの、自分のことばかりでなく、他人のことも考えなさい。」(ピリピ2・2~4)
相手の基準となっているものが何かをよく知り、互いの理解がスムーズになり、円滑な人間関係がもてるように、へりくだった心の姿勢で生活を心がけていきたいものです。

  世界初の飛行(2月26日)

 江戸時代中期、備前(岡山)に浮田幸吉という人がいました。表具師だった彼は空を飛ぶことにあこがれ、本気でそれに取り組みました。表具師の技術を生かし、竹を骨組みにし、強度を持たせた翼を作りました。何度もくり返し、28歳の時に、遂にグライダーのような物を完成させました。
天明5年(1785年)夏、岡山の旭川に架かる橋の欄干から飛び、風に乗った機体は数十メートル滑空しました。人々は「天狗が飛んできた」と大騒ぎ。世界初のグライダー飛行です。
しかし、彼は、人々を騒乱させたという罪で捕らえられ、岡山から所払い(追放)の処分を受けました。追放が解除されたのは、その約200年後、平成9年のことでした。
多くのクリスチャンが、真理を理解できない人によって迫害されてきました。現代も、真の未来(真理)を生きる者は、この世に理解されない時があります。しかし、やがて、それがどんなにすばらしいものであるかを味わう日が必ずやってきます。
今週も、見えるところではなく、永遠(天の窓)を通して自分の歩みを見、天来の平安を味わっていきましょう。

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