2021年10月の霊想

新しいことを始める勇気(10月3日)

人生、二毛作の時代。「人生の後半に新しいことを始める勇気を」と、とりなしの祈りを請われました。人生の後半を生きる吉永ハルさんは73歳。息子がアメリカに赴任することになり、家族全員がアメリカに転居することになりました。しかし、「語学もできず、外国暮らしは無理だろう」と、おばあちゃんだけは日本に残していくことにしました。4歳になる孫と離れるのがつらいおばあちゃんは、どうしたと思いますか。その通りです。出発前、同行するために、基本的な英会話をしっかり覚えたのです。

もちろん、人生の前半でも、新しいことを始める祝福を味わうことができます。棋士の米長邦雄氏は、名人戦に6回挑戦し、6回負けました。彼の前に立ちはだかったのが、名人の中原誠棋士です。普段の勝負は互角なのに、名人戦になると、どうしても勝てなかったのです。米長氏は一大決心をしました。それは、今まで培ってきたものすべてを捨てて、一から自分の将棋を作り直したのです。この決断によって、念願の名人位を獲得しました。彼が49歳11ヶ月のことです。

人生、二毛作。前半でも後半でも、あなたの勇気で、道は必ず開かれます。

18・40・60のルール(10月10日)

ダニエル・A博士は「18・40・60のルール」をこう語っています。

「18歳の時は自分が他人にどう思われているかを心配する。40歳になると、誰にどう思われようと気にしない。60歳になると、自分のことを誰も気にかけていないことに気がつく。」

日本人は、神様との縦の関係よりも、殊の外「みんな」という横の関係に強く影響を受けがちです。これからの時代、日本社会の在り方も大きく変わります。今までのように集団に依存することが難しい時代がさらに進みます。

もちろん、私たちは他者と共に生き、助け合うことが必要です。その基本になるのは、各々が自立していることです。自立できない部分を、無意識に他者や状況で補おうとすると、生き方が引き算、割り算になります。

しかし、あなたが何歳であろうと、天地を造られた神様の御手の中で、神様との縦の関係を、日々、より強固になさることです。それが自立です。鍵は、毎日の神様との交わり、ディボーションに尽きます。「生きることは祈ること。祈ることは神と共に歩むこと」が自然体になるまで習慣化することです。

今週も、み言葉に根ざし、聖霊に満たされて前進しましょう。

為せば成る(10月17日)

教会の所在地を「米沢」と答えると、多くの人が「あの上杉鷹山の地ですね」と言われます。あなたも、興譲教会と上杉鷹山のつながりを、「興譲」の由来をはじめ、多くを語られることでしょう。また、私たちの教会が世に仕え、さらなる祝福へと前進する姿と、鷹山の働きを重ねる人もおられます。

鷹山の有名な言葉に「為せば成る、為さねばならぬ、何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」があります。なぜ鷹山はこう言われたのか……。米沢藩の大改革を為したことは有名ですが、彼の奥様の話は、この言葉の意図として最も適切です。

結婚した時、妻は15歳。そして30歳で亡くなりました。妻には知能と発育に障害があり、鷹山は夫として、幼女のようにいつくしみ、介護しました。自分で折った鶴、布で作った人形を与えました。布の人形はてるてる坊主のような物で、のっぺらぼうです。妻は、人形を手にすると、化粧道具の口紅や眉墨を手にし、自分の顔を手鏡に映し、せっせと人形に目・鼻・口を描きました。出来上がると鷹山に「この人形は私です」と渡しました。このことを通して鷹山は、愛をもって人に接する時、その人の中に宝を見出し、掘り起こすことを体験したのです。

「為せば成る」を、あなたの生活の中で、今週も豊かに体験しましょう。

100%神様のおかげ(10月24日)

パウロの「信仰によって」は「信仰深さによって」と誤解されるが、「恵みによって」が真意である。「恵み(信仰)によって」とは「100%神様のおかげ」という意味だ。だから「信仰によって救われた」は「100%神様のおかげで救われた」、「恵みによって今の私になりました」は「100%神様のおかげで今の私になりました」ということになる。

我力と行いは「こちらから」の世界。恵みと信仰は「あちらから」の世界である。「こちらから」の生き方は、主体的で意識が高く、一見良さそうだが、「私が努力したから」と傲慢になり、人との比較が始まり、嫉妬や裁きが生まれる。するとキリストの体なる教会がいとも簡単に壊れる。キリストを証しするのは、すばらしい説教や慈善活動ではない。神に愛されている者同士が愛し合うことで証しされる。そこにキリストの実体、愛、神の国の断片が映し出される。

教会は、恵みによってのみ存在し、健全に成長する。欠けある者同士、互いの弱さを理解し合い、赦し合い、助け合う。そこに余すところなくキリストの実体が現される。全部「あちら持ち」で救われ、生かされているのだから、自らを誇ることができない。何もしてないのだから謙虚にならざるを得ない。そしてそこには、感謝が泉となって流れ出る。

元気に生きる三要素(10月31日)

元気で生涯を過ごすコツは健康脳を維持することです。その3要素は、知的好奇心、運動、コミュニケーションです。

①知的好奇心

学校を卒業した途端に勉強しなくなる、とよく言われます。しかし、人生学校の生徒として、どのようなことにも「なぜ」と問い、好奇心を育てることです。「なぜ」に対し、現代はすぐ答えを提供してくれますが、膨大な情報から最も必要なものを見いだすことです。

②運動

どこに行くにも自動車では運動不足になりがちです。一日一万歩とまではいかなくても、歩く習慣を身につけましょう。さらに、ダラダラと散歩するのではなく、少し自分に負荷をかけることが効果的です。

③コミュニケーション

他者との会話を豊かにするためには、何よりも、自分自身との会話の習慣を持つことです。過去だけでなく将来の自分と語ることもできますし、そのコミュニケーション力は他者との会話の深みに比例します。そして、最も大切なコミュニケーションは神様との会話、祈りです。祈りこそが、あなたの人生の最も大切な土台です。

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