2022年7月の霊想

あなたは誰かの手本(7月3日)

収穫の秋、たわわに実をつけた木々の森を3匹のサルが歩いていました。

1匹目は、「おいしそうだな。食べたらどんなに幸せだろう」と思いながら通り過ぎました。2匹目は、さっそく木に登って実を取り始め、自分だけ食べて満腹になり、木を降りました。3匹目もすぐ登りました。そして、たくさんの木の実を抱えて降り、他の仲間たちに分け合っていました。

あなたはどのサルに魅力を感じますか。

この話を聞き、「そうだな」と思うだけではなく、生活の中で祈り、たゆみなく与える稽古をしながら、実践できることは何と大きな祝福でしょう。

お手本がほしい人は、イエス・キリストを手本とすることです。イエス・キリストは与える方で、最後には、ご自身を私たちのために与えてくださいました。

手本としていく道中では、意気消沈し、心が萎える時もあるでしょう。自分の力では、イエス様のようにできないことにも出会うでしょう。しかし「わたしを強くして下さるかたによって、何事でもすることができる。」(ピリピ4:13)のみ言葉に支えられ、神様があなたに示される良きことを励んでまいりましょう。すると、神様があなたを与える人に変えてくださいます。

流されない生き方(7月10日)

「靴下屋」を全国展開した越智直正氏の生き方から、人生の真髄を教えられます。

靴下業界で価格競争の嵐が吹き荒れた時代、あるメーカーが打ち出した「3足で1,000 円」の販売方針が大ヒットし、ほとんどの会社が追随する中、「靴下屋」はその流れに乗らなかったため、倒産の危機に直面しましたが、じっと耐えました。

やがて価格競争が消耗戦と化し、市場には安いだけの粗悪品が出回り始め、倒産するメーカーが続出しました。その反動で、越智氏が守りきった品質本位の時代が到来しました。

人生も同じです。安易に時代の流れに流される時が誰にでもあります。しかし、横ではなく上を見る。すなわち、神様とつながり、本質を見極め、祈り、関係を強化し、み言葉に堅く立つことです。状況に対応し、ぶれることなく、根元は決して揺るがない歩みをしましょう。

そのためには、与えられたみ言葉をじっくりと咀嚼(そしゃく)し、自らの霊の血肉として生活の中にていねいに落とし込み、日々、実行することです。今週も、この歩みを心しましょう。

「真のいのちを得るために、未来に備えてよい土台を自分のために築き上げるように、」(Ⅰテモテ6:19)

あなたの1ドル札(7月17日)

ゼロからたたき上げ、今や飲食業界の重鎮として大きな働きをしておられるAさんに成功の秘密を伺いました。

40 年前、Aさんは経営のヒントを探そうとアメリカを旅したそうです。その折、田舎のこぎれいな小さなレストランに入りました。味も良し、雰囲気も良し。ふと壁に目をやると、クシャクシャの1ドル札が1枚、額に入れて飾ってあるのを見つけ、そのわけを店主に聞きました。店主はこう答えてくれました。「私は兵役から帰って来て、何も無いところから店を持ちました。開店にこぎ着けるまでには言葉に尽くせない苦労がありましたが、開店初日を迎え、一番最初のお客様が払ってくださったのがこの1ドル札です」。そして彼はこう言いました。「私の店はこの1ドル札の上に築かれています」。Aさんは深く感動し、このスピリットをご自身の商売の原点にしようと決心されたそうです。

あなたの1ドル札は何ですか。すべての人の人生に、「今ある恵みの原点」があります。もし、人生で夕暮れの暗さを感じることがあるならば、どこから落ちたかを思い起こし、原点に立ち返ることです。

今週も、あなたの1ドル札を思い起こし、どんなにしわくちゃでも、あなたの心の額に入れ、生活の中心に置き、聖霊に満たされて歩んでまいりましょう。

すべてが宝に(7月24日)

フランスの作家、ジョセフ・ジュベールは、「友人が片目なら、私は友人を横側から見る」と言いました。あなたはどう思われますか。相手がどのような状況にあり、何を感じているかをよく理解し、相手の求めるところにさり気なく対応できることは何とすばらしいことでしょう。

さらに、永遠の命を知り、それをご自分の実体となさっているあなたは、ジュベールとは違う言葉を語るに違いありません。

「自分には欠けがあり、それを見られたくない」と相手が思っていても、相手が不十分、欠点と思う所もすべて神様の御手の中にあり、「万事相働きて益となる」の視点から見る時、あなたの内にある神の愛によって、悲しみが喜びに、欠点が宝に変えられていくのです。私たちが命与えられたのは、このような生き方を、聖霊の助けによって体得し、神の国の大使として生きるためです。

この生き方を、まずは自分の血肉とし、自らが喜び、輝き、多くの人々を照らす光として歩みましょう。

「あなたがたは、世の光である。山の上にある町は隠れることができない。……そのように、あなたがたの光を人々の前に輝かし、そして、人々があなたがたのよいおこないを見て、天にいますあなたがたの父をあがめるようにしなさい。」
(マタイ5:14、16)

にじみ出る愛が(7月31日)

中小企業の最大の悩みの一つは、苦労してようやく一人前に育てると大企業に転職するなどの、従業員の定着率の低さです。

この悩みをきっかけに、経営者のSさんは教会に来られました。そして、メッセージを聞く中で、ご自身の課題を見いだされました。それは「愛は、すべてを完全に結ぶ帯である。」(コロサイ3:14)に表される神の愛が自分には欠けていたということです。Sさんはこのみ言葉を繰り返し唱え、自分の言葉や振る舞いから愛がにじみ出るようにと毎日祈られました。そして、会社を辞めていく人には、「帰ってきたい時にはいつでも歓迎するよ」と伝え、笑顔で送り出すようにしました。

ある時、大企業に転職し、経済的にはとても良い状況になったにもかかわらず、自分に合わなかったのか、Sさんの会社に戻ってこられた人がいました。その日、Sさんは、決して経済的に余裕はありませんでしたが、心いっぱいの夕食でもてなしました。もてなされたその人は、Sさんの手打ちそばを食べながら、熱いものがこみ上げてきて、庭に出て、歯を食いしばりながら涙をこらえたそうです。

「愛」という言葉を一度も使わずとも、見える愛、聞こえる愛、感じる愛が、Sさんの内に聖霊様によって備えられたのです。今週はあなたの番です。

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