ノーベルの選択(10月13日)

「悪しき者のはかりごとに歩まず、罪びとの道に立たず、あざける者の座にすわらぬ人はさいわいである。」(詩篇1:1)

 

アルフレッド・ノーベルは、ダイナマイトの発明により巨万の富を得ました。ノーベルの名を取って、人類への最大の恩恵をもたらした人々に与えられる賞としてのノーベル賞はあまりにも有名ですが、そのきっかけとなったのは、ある新聞の心ない誤報でした。

彼の兄が亡くなった時、フランスの新聞社が間違ってノーベルの死亡記事を書きました。そこには「かつてない速さでかつてないほど多くの人間を殺す方法を発見した死の商人」と紹介されていたのです。ノーベルはその記事を読み、深く考えました。「私はそのように思われていたのか…」。

自分に対する人の本音がわかった時、対応をどうするか。自分も悪口を言ってやっつける、無視する、泣き寝入り等々。ノーベルの選んだ方法は、遺産を平和のために活用するということでした。祝福となることを選択した彼の意志は、その後ずっと受け継がれ、100年以上たった現在でも、ノーベル賞を授与されることは世界中の科学者の目標となっています。

あざける者の座に座らず、むしろ祝福すること。ここに神の祝福が流れ出す大きなヒントが隠されています。今週も祝福の道を選びとる毎日として参りましょう。

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