2000年9月の霊想

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  目標めざして  (9月3日)

 脳の世界的権威者の一人、松本元先生が次のように言われます。「夢も目標も腹の底からできたと思いイメージしたとたんに現実になりますので、脳の世界では、イメージが先で現実が後追い、ということになります。山の遭難で、山小屋を前にしてあと五〇メートルか百メートル前で亡くなっている方がかなりいらっしゃいます。山の遭難者は、『山小屋に着きたい』一心で歩いています。何日も山を歩き回り、ようやく山小屋が見えたその瞬間に『着いた!』と脳がイメージしたら、それは(脳にとって)現実ですから、脳活性が下がってしまうのです。目標が達成してしまえば、脳活性が落ちてしまいます。免疫の世界も下がって病気になって死んでしまうことが多いのです。脳ができたと思ったときが現実ですから、それが原因です。目標がなくなると集中できなくなる。脳が働かなくなります」と。
 何歳になっても生き生きする秘訣は目標をめざして走ることです。地上の目的は限りがあります。しかしクリスチャンは、最終目的である永遠の都、天国をめざします。ですから、どのような状況も突き抜けていくエネルギーが与えられ、何事にも動じない拠り所があります。
 あなたの当座の目標は何ですか。そして、究極目標、その世界との交信(祈り)を絶えず行っていらっしゃいますか。今週も心して歩んでいきたいものです。

  福音が切に求められている      (9月10日)

 幼稚園・小学・中学・高校・看護学校と、一環教育で著名なK学園に招かれました。全職員に対する3日間の研修を依頼されたからです。
 その研修に、クリスチャン教師は誰一人おられませんでした。生徒に関わられる先生方の姿勢の中で、特に聖書的信仰的な言葉を用いませんでしたが、愛がすべての強力な鍵であることを語った時、聖霊様の助けにより、感動が会場全体を覆い尽くしました。先生方が本気で生きる時に、惜しみなく注がれる犠牲の愛は実体としてどこに存在するのか、という問いが発生し、自ずと、人は真理に導かれることを体験させられた3日間でした。
 この学びを終えた時には、参加されたすべての先生方から「ぜひ来年も継続してほしい。そして、再来年も」と強い要望が出るほど、神様の霊が、鮮やかに、具体的に示されたひとときでした。
 この一例からもわかるように、今、日本では、教育者に限らず、すべての領域で、福音が切に求められている時代です。
 教会に集う私たち一人びとりは、この尊い使命の大切な肢体であることを深く覚え、この週も、み言葉と共に過ごしてまいりましょう。

  自由に生きるとは  (9月17日)

 「自由に生きる」あるいは「ありのままを生きる」と聞くと、ふと、気ままに奔放に生きることのように錯覚する人がいます。あなたは、このような質問を受けたとき、相手にどのように説明なさいますか。
 「ピアノを自由に弾く」とか「車を自由に運転する」と言いますが、様式化された規範に従っているからこそ自由が成り立つのです。ピアノの奏法を知らない人が、鍵盤をメチャクチャ叩いても、それはピアノを自由に弾けたとは言いません。車を自由に運転するためには、交通規則に従って運転しなければ、取り返しのつかない事故に遭遇することは目に見えています。
 自由に生きる、ありのままを生きるとは、神によって神の作品として造られた私たちが、各々に与えられた人生とは何かをしっかり理解し、自分の願望でではなく、神様から与えられた意義を、心いっぱい制約されずに生きること、それを自由に生きる、ありのままを生きると言うのです。
 美しく書かれた草書も、楷書や行書をきちんと修得して成り立つように、とらわれない自由なありのままも、み言葉に従い、深い日々の祈りの中によって培われていく世界であることを、今週も、しっかり覚えて歩んでまいりましょう。

  事 実 と 真 実  (9月24日)

 名医と評判のお医者さんがおられます。65才のご婦人が、心配そうに人間ドックのデータの説明を受けています。特に、最近は、うつ的な気分が定着してしまい、心身共に落ち込んでおられたようです。お医者さんはその方に「65才の年齢を考えて無理をしないように」と言ったでしょうか。いいえ、次のように言いました。「25才になれば、それは18才の時というわけにはいきません」と。このご婦人は、それ以来、あれほど厚い雲に覆われていた気分も一新し、ハツラツと毎日を過ごしていらっしゃいます。
 いつ、どこで、誰が語っても変わることのない事実を説明できることは大切なことです。しかし、人間だけに許されている愛の世界は、事実をぬくもりいっぱいに翻訳して語ったり行動できることです。それは、神様からたくさんの知恵とぬくもりをいただき、子育てにおいても、「こうしたらダメだ」と言うよりも「こうするといい」と、事実を神の愛の真実をもって語り、共々励まし合うことに他なりません。
 神様の愛が満ちる家庭や社会を築くのは祈りです。あなたの神様との交わりは、世界を変えていく大切な働きなのです。
 今週も心して歩んでいきたいものです。

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