2003年05月の霊想

  主の知恵に生きる (5月4日)

 今、日本で早急に必要なものは何でしょうか。お金や知識や健康以上に、知恵が最も必要な時代です。
 日本人は、知恵を軽視しがちな国民といわれます。長い農耕文化の中で、工夫に工夫を加え、考えに考えて絞り出された知恵によって人生は解決できる、という風土が育たなかったようです。すなわち、収穫は天候次第であり、知恵を絞ってどうにかなるものではない、という生き方がしみついていたのかもしれません。
 経済も教育も政治も、混乱を極めているこの時代。積み重ねていく知識ではなく、角度を変えた知識が必要な時代です。
 では、本物の知恵はどのようにして得ることができるのでしょう。聖書は明快に、「主を恐れることは知恵のもとである」(箴言9・10)と私たちに語ります。
 人間が基準で、人間以上のものを認めないこの時代にあって、世界の創造者であり、生きた人格者である神を敬い、この方との関係を密に生きる、そこに知恵の基があるのです。この世界をしっかりと味わい、この時代にこの国に、この世界に向けて、力強く語っていきたいものです。
 毎週日曜日の証は、その体験に満ちています。今週も、知恵のもととなる主とともに歩んでまいりましょう。

  ミッションとは (5月11日)

 「ミッション」とお聞きになると、何をお考えになるでしょうか。
 一般的に、ミッションと言う言葉を用いる時、社会でも、個人の人生でも、最も大切な理念や目的、計画の中心軸として用います。
 この場合のミッションとは何でしょうか。
 会社などで社長さんにお伺いすると、「顧客第一主義です」などとおっしゃいます。これはミッションではありません。ミッションとは具体的で、個性があり、創造性があるからです。たとえば、故ケネディ大統領は「人類を月に送る」と言いました。これがミッションです。非常に具体性があり、何よりも希望をかき立てます。
 日本には数多くのミッション・スクールがあります。伝道学校、すなわち、生徒さんに福音を宣べ伝えることが目的の学校です。「しかし、ほとんどの学校で、その機能を果たしていないのが残念だ」と、ある有名なミッション・スクールの学長さんがおっしゃいました。
 翻って、あなたの人生のミッションは何ですか・絶えず考え、構築し、深め、あなたならではのミッションをさらに豊かに確立してゆきたいものです。プロテスタントのクリスチャン一人びとりが、ミッショナリー(宣教師)であり、その特権と使命を担っているのですから。

   

  ストレスの妙薬 (5月18日)

 現代は、あまりにも忙しく、多くのことをしなければならない時代です。昔の10年分が、1ヵ月で過ぎるような慌ただしさです。それだけに、多くの人がストレスを感じ、その対処方法に苦慮するのが実情です。
 数々の対処方法がありますが、その一つに、『言葉を磨く』という方法があります。
 「縁」という言葉を知らないために、「赤でもなく青でもなく」と、多くの言葉を使いながらも、そのものを言い切ることのできないもどかしさは、心理的に最も強度なストレスを与えます。適切な言葉を知り、活用することは、現代人にとって急務とされます。
 ある方が、「言葉は文化である」と言いました。まさに、今、言葉ほど重要、かつ大切で、緊急を要する資源は他にありません。言葉を知り、語彙を増やし、深めることです。
 しかし、その言葉に命と実体がなければ、何の役にも立ちません。
 「言は肉体となり」(ヨハネ1・14)と記されているように、人となられた神、イエス・キリストと共に歩むことです。これが究極の回答であり、キリストにある生きた言葉こそが、ストレスの妙薬に他なりません。
 今週も、この妙薬をいただいてまいりましょう。

   

  人生の選択 (5月25日)

 「今は不景気だからダメ」「私は育ち方が不十分だから」と 、まわりに自分の将来をゆだねる人がいます。確かに、他人や状況を理由にしておけば楽です。自分は何もしないですむのですから。
 スイスの精神科医、ポール・トゥルニエは、「生きることは、選ぶことである」と語りました。
 今からの人生はあなたの選択が決定します。あなたが今選択し、あなたが今まくものを、やがてあなたは刈り取ることになります。過去さえも、あなたが今、どのように考えるかによって、「意味のない過去」と受け取ることもできますし、「価値ある人生の土台」と変えることもできます。
 自分で考え、自分で判断し、選択し、選択したことに責任を持つことのできる存在を『人格的な存在』と言います。
 自ら選択することは、時に厳しく、つらく、打ち震えることがあります。我力でやれば、三日も持ちません。しかし、私たちを強くしてくださる全能の神にしっかり信頼し、その方との関係(祈り)を密にしながら歩むことです。
 今週も、豊かな歩みを、そして、試練をも宝に変える生き方を選択し、励んでまいりましょう。

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