2005年5月の霊想

  イエス様の眼差し  (5月1日)

  「わたしの目には、あなたは高価で尊い」
             (イザヤ第43章4節・新改訳)

 一昔前に、ゴミを荒らすカラス防止策として、大きな目玉が街角に吊るされていました。カラスだけでなく、人間も人の目には弱いものです。しかし神を信じる者は人の目以上に、イエス様の愛の眼差しを覚えることができます。
  「わたしの目」という神の目とは、全てを見通す全知全能の目、隠された罪をも見逃さない潔い目、そして正しさにおいて完璧な義なる目です。その確かな目を持つお方が「あなたは高価で尊い」と言われるのです。
  イエス様に命を賭けて従うと誓ったペテロは、主が十字架に架けられる時、裏切りました。しかし、そのペテロの裏切りが赦され、新たに神に用いられる者とされたのは、イエス様の眼差しでした。「主が振り向いてペテロを見つめられた。ペテロは、『きょう、鶏が鳴くまでに、あなたは、三度わたしを知らないと言う。』と言われた主のおことばを思い出した。彼は、外に出て、激しく泣いた。」(ルカ22・61~62)ペテロに注がれた眼差しは、彼にみ言葉を思い起こさせました。
  この祝福は、毎日のディボーションを通して、あなたにも注がれます。今週も神の眼差しを覚えつつ、歩みましょう。

  母の日  (5月8日)

 アメリカの小さな教会で始められた「母の日」は、現在、全世界で祝われています。神様が与えて下さったお母様に対する感謝をもって、母の日礼拝を守ることができることは何と大きな喜びでしょう。
 「母」という言葉を思う時、その中に計り知れない祝福を見ることができます。そこにはどんなことも包み込み、良きに変わらせる神のぬくもりが表されています。ですから、失敗と見えるものも神にゆだねる時、宝に変えていただけるのです。
 3M社で働くシルバー氏は、最強の接着剤を作ろうとして、最低の接着力になってしまいました。よくつくけれど、簡単に剥がれてしまうのです。しかし、この失敗を良きに変わらせるという信念の下、社員に配り、それがアート・フライ氏の手にも届きました。教会の聖歌隊のメンバーであったフライ氏は、いつものように讃美歌のページをめくりました。すると目印に挟んでいたしおりがヒラリと滑り落ちてしまいました。またか…と思った瞬間、彼の頭の中にひらめくものがありました。「あの接着剤を使えばいいんだ!」やがて製品化されたのがポストイット(付箋)です。まさに「失敗は成功の母」という良き例です。
 母の愛は神の愛に最も近いと言われます。その母以上に私たちを愛される神に信頼してまいりましょう。

  フレッシュ(新鮮)であるために  (5月15日)

 海外に出て気づくことは、夫婦で旅行を楽しむ日本人が、他の国の人と比べて少ないことです。一般に、日本の中年夫婦は、夫婦で旅をするよりも友だち同士のほうが楽しいと言います。また、別れるエネルギーもないので何となく一緒にいる、そんな夫婦が多いとも言われます。
  作家のM氏の文章です。「夫は下腹を突き出したままパンツ一枚で寝っ転がっている。若い頃はパリッとしていたのに、ひとかけらの緊張感もない。若い頃はあんなにすてきだったのにとても同じ人物と思えない、と妻は絶望してしまう。妻の方も恥じらいがなくなる。夫と食卓を囲む時も、髪の毛にはクリップのようなものがいっぱいついている。まるでお釈迦様と飯を食っているようなものだ。夫の存在など気にもかけていない。これでは夫の方も消化不良を起こしてしまう」。
  では、いつまでもフレッシュな夫婦でいるための秘訣は何でしょうか。それは、何年経っても、互いに男性として女性として、神様から与えられた人生を大切にし、切り捨てない努力をすることではないでしょうか。
  さらに、クリスチャンとして生きるということは、神の作品として、与えられた自分を大切にすることです。これが、いつまでも魅力的に生きるための秘訣です。

  ほうれん草に大根となす  (5月22日)

 今日のタイトルを見て、「八百屋さんの話?」とお感じになりましたか。
 すでにご存じのように、会社や家庭、組織において、ぬくもりある生きた関係を持つために、何事も報告・連 絡・相談、すなわち『ほう・れん・そう』が大切と言われます。あなたも実践しておられることでしょう。
 最近は、それに加えて『だいこんとなす』と言われます。ご存じでしたか。
 すなわち、『だい』とは〈代表〉を意味し、家庭、教会、会社、国をあなたが代表しているという意識です。主体的に、積極的に事をなすことです。『こん』とは、〈懇切丁寧〉を意味し、何事にも心を込めて、相手の身になって対応することです。さらに、『な』はナレッジ(知識)、『す』はスキル(技術)を意味すると言われ ます。
 肉体の健康を維持するためには、新鮮な野菜を摂ること、と昔からよく言われます。良き人間関係を保ち、あなたの世界をさらに豊かにするためにも、こんな野菜があるようです。
 今週も、事ごとに祈り、神様から知恵と力をいただきつつ、『ほう・れん・そう』と『だい・こん』に『な・す』を心し、豊かな日々を歩んでまいりましょう。

  賢い人 (5月29日)

 「賢い人とは?」と尋ねられたら、どうお答えになりますか。有能で知識が豊富にある人、日々の生活を充実して生きている人等、様々な答えが出ることでしょう。
 キリストは「わたしのこれらの言葉を聞いて行うものを、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができよう」(マタイ7・24)と言われました。どんなにすば らしいことも、実践してはじめて価値を現すからです。
 あるセールスマンが、同業他社のセールスマンに向けてセールスの秘訣を話しました。質疑応答の折、「そのようにすべてを打ち明けても良いのですか」と不安そうに質問する方に対し、「私は少しも心配しません。なぜなら、聞いて覚えていらっしゃる人は半分であり、さらに、実行する人は一割にも満たず、その実行を継続して果実を得る人はほとんどいませんから。ですから、私は安心してすべてを語れるのです」と答えました。
 イエス・キリストが、聞いて行う、つまり「豊かな実を結ぶまで事を為し続ける人が賢い人」と言われた意味がよくわかります。継続する思いとそのエネルギーは、日々のディボーション(神様との交わり)から生まれます。あなたの内に神様ご自身、聖霊様に住んでいただくことが秘訣です。今週もディボーションに励み、力を得つつ、賢い人へとさらに前進してまいりましょう。

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