2008年4月の霊想

  基本こそ人生の宝  (4月6日)

 荒れていた大阪市立松虫中学校で生徒を指導し、陸上競技部を育て、13回も陸上日本一に輝かせた原田隆史先生(現・天理大学講師)がおられます。
 荒れ果て、砂漠のような状態に、美しい緑の森を完成させた、とたとえることができると思います。その立て直し最初の一歩は何だったと思いますか。先生は「荒れた子どもたちに、まず靴を揃えることから指導した」とおっしゃいました。
 偉大なこと、すばらしいことも、日常のありふれた、さり気ない出来事、当たり前のことを当たり前にすることから始まることを教えられます。基本があなたの人生に豊かな実を結ばせるようです。
 あなたの日常生活で「靴を揃える」とはどのようなことでしょうか。
 それが何なのかは、一人一人違うことでしょう。しかし、多くの人はそれを見逃し、「たかがそれしきのことで」と、つい軽視しがちになります。

  「小事に忠実な人は、大事にも忠実である。」(ルカ16・10)

  今週も生活の中で、最も基本になることを習慣化するまでチャレンジする。そのスタートと共に大きな祝福が始まります。

  イエス様に目をとめて  (4月13日)

  日本一の規模を誇る総合探偵会社の社長さんが次のように述べておられました。
「探偵業の仕事上、『夫の帰りが遅いから調査をして』と、多額のお金をかけて調査依頼をいただくことがあります。その件で調査したところ、奥様の想像とは全く異なる現実がわかりました。ご主人は、給料が下がり、残業代が減った分を、会社の仕事が終わった後、居酒屋さんの皿洗いなどをして補っておられたのです」
 もちろん、この報告を聞いた奥様が、どのように人生の変化をなしたかは、想像に難くありません。
 人が変えられる時とは、このような真実に出会う時です。自分のために犠牲を払ってくれた人がいる、という真実によって、心の奥底にまで達する命を得るのです。
 翻って、クリスチャンとして、目に映る状況や出来事に振り回されるのではなく、イエス様があなたのために十字架にかかられたという真実の出来事に目を向けながら、確かなエネルギーを得ていきたいものです。

 信仰の導き手であり、またその完成者であるイエスを 仰ぎ見つ
 つ、 走ろうではないか。彼は、自分の前にお かれている喜び
 のゆえに、 恥をもいとわないで十字架 を忍び、神の御座の右
 に座するに至った のである。           (ヘブル12・2)

  存 在 の 確 信  (4月20日)

  Aさんはイベント会社を経営しておられます。ある時安い予算で音響と照明を頼みました。支払金額が安かったので、Aさんご本人としては気を遣ったつもりで、音響と照明をしてくださる方々に「適当でいいですよ」と言ったところ、「誰にものを言っているんや。わしらが適当な仕事をすると思ってるんか!?」と叱られたそうです。その時、人生に対する心の姿勢を正された、とおっしゃいました。
 あなたにも、自信がなかったり、「こんな私」とふと思うことがあるかもしれません。あるいは、人々が様々な評価を下し、時にはおだて、時には引き下げることもあるでしょう。しかし、神を信じ、神の作品として日々を歩む者として、「私は神の作品。あがなわれた者。神の子ども」という確信を自分のものにし、さらに深めていきたいものです。そして、ありのままを大胆に生きる幸せ、真理(神)が存在していることを、しっかりとあなたの生活の現場で証ししていきましょう。

  「わたしたちは神の作品であって、良い行いをするように、
   キリスト・イエスにあって造られたのである。神は、わた
   したちが、良い行いをして日を過ごすようにと、あらかじめ
   備えて下さったのである。」
                              (エペソ2・10)

  知恵とは  (4月27日)

  『人生を楽しむとっておきの知恵』のテーマで、全国各地で講演会を開きます。横浜、大阪、東京……盛岡では5月8日にマリオスで、山形では6月12日に県民会館で、米沢では12月に行います。
 あなたにとって、知恵とは何ですか。
 二十世紀を代表するプロテスタント神学者、政治学者であるラインホルド・ニーバーは、次のような祈りの言葉を残し、今でも多くの人々に深いインスピレーションを与えています。

 「神よ、
  変えることのできないものを受け入れる冷静さと、変えられるも
  のを変える勇気と、そのどちらであるかを識別する知恵を、私に
  お与えください。」

 人は、変える必要のないものを変えようとしたり、変えなければならないものにチャレンジすることに億劫になりがちです。しかし、どのような時も心静め、知恵を神に尋ね求めるところに人生の豊かさがあるのです。

  「これは、主が知恵を与え、知識と悟りとは、み口から出るから
   である。彼は正しい人のために、確かな知恵をたくわえ、誠実
   に歩む者の盾となって、公正の道を保ち、その聖徒たちの道
   筋を守られる。」(箴言2・6~8)

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