2011年12月の霊想
人生の基点 (12月4日)
人生を、目を上げて縦向きに生きるより、横向きに生きる方が、私たちにわかりやすく、また、励みにもなります。
しかし、この生き方は勝ち負け人生です。その問題点は、いつも勝てるとは限らないことと、相手が勝ち負けを越えた存在である時には、こちらが強力なダメージを受けることです。
1997年、IBMが開発したチェス専用コンピューター(ディープ・ブルー)が、世界に君臨していたチェスのチャンピオン、ガルリ・カスパロフを破りました。
カスパロフ氏は、「今まで、いつも対戦相手に自信を失わせてきたが、コンピューター相手ではそれができない」と、今度は自らが大きな自信喪失を体験したと言いました。
私たちがこの罠にかからないためには、縦軸、すなわち、「インマヌエル、神、我と共にあり」(マタイ1・23)という基点にしっかりと生き、そこから外れないことです。
人や状況は様々な方法で私たちを誘(いざな)ってきます。その時、祈り、祈り抜き、【勝ち負け】という二元を越えた一元の世界、すなわち、縦(神)の関係を強固にしつつ、今週もしっかり歩みましょう。 |
神の選び(12月11日)
人は外の顔かたちを見、主は心を見る。(サムエル上16・7)
祭司サムエルは、エッサイの7人の息子たちの中に神が選ばれた王となる人物がいる、ということしか知らされませんでした。そこで彼は背丈が高く立派そうな長兄エリアブに目をつけました。
しかし、主なる神は、「人間は目に見えるところで判断するが、私はその人の心の中を見て判断するのだよ」と告げられ、末っ子で一番小さい羊飼いダビデを新しい王として示されたのです。
後に、敵の巨人ゴリアテがこの二人の試金石となります。少年ダビデは、神の力を信じてこの巨人に立ち向かおうとします。兄のエリアブは「おまえには無理だ。思い上がるな」と弟ダビデをいさめました。結果として、ダビデはゴリアテを倒し、勝利を得ました。まさしく神の見立ては正しかったのです。
あなたはここから何を学ばれますか?
自分の力は小さく弱く見え、周りからの応援がなかったとしても、主に選ばれた者として、「できる」と神を信頼して一歩踏み出すことです。
折々に、否定的情報から心を持ち上げる修練の時がやって来るでしょう。一歩一歩、事の本質を見極める力を神からいただきながら歩んでまいりましょう。 |
荷をおろして (12月18日)
Aさんは多くの問題を抱え、カウンセリングの予約を取りました。予約時、セラピストから「いらっしゃる時は、一切の荷物を置いて、一人でいらしてください」と言われました。定時に訪ねると、セラピストは「お一人で、と言ったのにどうしてこんなに大勢で、しかも多くの荷物を持っていらっしゃったのですか」と言いました。Aさんは「私はハンドバッグ一つで、一人で来ました」と答えました。セラピストには、Aさんが夫の問題で悩み、理解してくれないまわりの多くの人々など、あまりにも多くのことを持ったまま来られたことが取って見えたのです。その時のカウンセリングは、その一言で終了となりました。
ハタと困ったAさんは教会を訪ねました。牧師は「私にはできないけど、できる方を紹介しよう」と、イエス・キリストについて語りました。何よりも心に響いたのは、「すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。」(マタイ11・28 )の言葉でした。彼女はすっかり心が軽くなり、やがて専門の治療の必要がなくなってしまったのです。
あなたを真にいやし、励まし、さらなる豊かな世界へと導いてくださるイエス・キリストと共に、今週も歩んでまいりましょう。 |
さらなる世界へ (12月25日)
「カニは甲羅に合わせて穴を掘る」と言います。私たちも、自分のレベル(甲羅)を超えたことはなかなか理解できないものです。
5歳の子どもに20歳になった時のことを尋ねてみても、20歳 の実体がわからず、把握することはむずかしいでしょう。同じように、20歳の人に50歳になった時のことを尋ねても、5歳の子どもと同じくらい、的を射ない答えが返ってくるものです。
この現実にあって、どのようにさらなる世界を見いだすことができるのでしょうか。
第一に、与えられた今を愚直に、感謝を持って、心いっぱい生きること。チャンスが必ずあなたを迎えに来ます。
第二に、すでにその領域に達している人に出会い、その人から学ぶこと。その生き方に人生をゆだねると、今までとは違った歩みが始まります。
私たちの最も確かな手本はイエス・キリストです。キリストは、「すべての人を照すまことの光」(ヨハネ1:9)としてこの地上に来られ、「わたしに従って来る者は、やみのうちを歩くことがなく、命の光をもつであろう」(ヨハネ8:12)と約束されました。
この方に従って、今週、そして、新年も歩んでまいりましょう。 |
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