2014年5月の霊想

  笑顔から始まるもの  (5月4日)

 障がい児教育を切り開き、その後、福岡教育大の吊誉教授になった昇地三郎さんは、「人生に余りはない《との口癖通り、年を重ねても生涯を楽しみ、2013年11月27日に107歳で亡くなられました。その2日前には、「わが人生は楽しかりけり《と言って笑ったといいます。
 昇地氏は、息子さん2人が脳性まひになったため、福岡市に「しいのみ学園《を創設しました。「笑顔でいないと子どもが近寄ってこないし、言うことを聞き入れてもらえない《と、純粋な学園の子どもたちに学んだ「笑顔《を教育の出発点としました。
 笑顔は、たとえ厳しい生活環境の中であっても前向きな心を作り出すことができます。笑顔は行動にも表れ、98歳からは7回にわたり世界一周の講演会へ出かけ、106歳で「公共交通機関を利用して世界一周した最高齢者《としてギネス認定を受けたほどです。また朊装にも表れ、「明るい色を着ると若く見える《と真っ赤な朊を好み、2012年にベストドレッサー特別賞も受賞しました。
 「喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣きなさい《(ローマ12・15)とあるように、心からの喜びは、試練を共に生きてこそ湧き出てきます。特に子どもたちは、大人の純粋な笑顔の中にこそ真の安心を見出すものです。
 今週も笑顔の中から出発してまいりましょう。

  成し遂げるコツ  (5月11日)

 学生さんなら勉強のこと、親御さんにとっては仕事や子育てなど、あまりにもゴールが大きすぎて、遠いように感じる時があります。それを成し遂げるコツは、主に祈りつつ、小さなことを積み重ねることです。小事に忠実な者が大事を成し遂げる(ルカ16・10)と、聖書はあなたに約束しているからです。
 イチロー選手は「とんでもないところに行くただ一つの道は、小さいことを積み重ねるだけ《と言いました。あなたも人生の一選手として、コツコツと積み重ねることができます。何と大きな恵みでしょう。
 しかし、自分以外のことについてとなると、時に心がくじけそうになります。そのような私たちにマザー・テレサは、「私たちは大きなことはできません。ただ小さなことを大きな愛でするだけです《と語っています。
 Aさんは、仕事をしながらご両親の介護もしていらっしゃいます。お話を伺い、具体的な話一つ一つに頭が下がります。「自分はクリスチャンになり、イエス様がいつも共におられ、この荷を共に担ってくださっていることを思う時に勇気が湧き、一日を感謝で過ごすことができる《とお話くださいました。私たちの教会にも、小さなマザー・テレサがおられることを実感します。
 あなたの生活に応用しつつ、一週間を送りましょう。

  祈りの手  (5月18日)

 今から500年ほど前、ドイツのニュールンベルグの町に画家を志しているアルブレヒトとハンスという二人の青年がいました。しかし、二人とも貧しかったため、絵の勉強を続けることができませんでした。そこでハンスは、「僕が働いて君の学費を払うよ。君が画家になったら、僕の学費を出してくれ《と提案し、約束しました。
 時が経ち、絵の勉強を終えた青年は「今度はハンスの番だ《と急いで町へ帰りました。二人は再会を手を取り合って喜びました。ところが、握ったハンスの両手は長い間の力仕事で絵筆が持てない手に変わってしまったのです。アルブレヒトは、罪悪感に襲われる日々を過ごす中、訪ねた彼の部屋から祈りの声が聞こえてきました。  その祈りを聞いたアルブレヒトは、「お願いだ。君の手を描かせてくれ《と頼んだのです。それが1508年、ドイツの画家、アルブレヒト・デューラーが友情と感謝の心を込めて描いた『祈りの手』です。
 私たちにも、私たちが生きるために愛を注ぎ、大切ないのちを捧げてくださった、イエス・キリストがおられます。「主は、わたしたちのためにいのちを捨てて下さった。…それゆえに、わたしたちもまた、兄弟のためにいのちを捨てるべきである。《(Ⅰヨハネ3・16)
 今週も神の愛に生き、その愛に応答する日々を歩んでまいりましょう。

  確信ある子育て  (5月25日)

 『ユダヤ式家庭教育』を書いたミリアム・レヴィさんは、「子育ての中で大切なことは、親として、子どもと議論をしないこと《と勧めています。もちろん、実り豊かなコミュニケーションを否定しているわけではありません。実例として、具体的な会話が記されています。
子「明日の遠足に500円ほしい《/父「それはちょっと多すぎる、300円でいい《/子「でもみんな500円もらっている《/父「(500円も工面できないと言わずに)ダメです、300円《/子「でも300円じゃ何も買えない《/父「悪いが、それがお父さんのできる精一杯だ《/子「お願いだから500円ちょうだい《/父「ダメだ、300円《/子「そんなのずるいよ《/父「そういっても、それ以上はダメ《
 すなわち、親として確信を持って生きる。子どもに伝え、子どもにあげるものはドゥーイングではなくビーイングである、というのです。このようにお小遣いを通して、比べられる数字の世界への関心ではなく、縦の線、確信をしっかりと伝えることこそ、子どもの教育にとって必要というのが本旨です。
 子育て真っ盛り、あるいは、お孫さんを持つおじいちゃん、おばあちゃんへ、「頑固に《という意味ではなく、神様からいただいた平安の中にある確信を持って、子に、孫に接していきたいものです。

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