2015年10月の霊想
ろうどう (10月4日)
あなたは、働くこと(労働)をどのように捉えていらっしゃいますか。
カトリック文化圏では、労働は人間が罪を犯した代償としての理解を持ちます(創世記3・17~19)。ですから、「早く退職して、老後を楽しみたい《と、労働から解放されることを願う人も多くいます。
日本では、働くこと(労働)を楽しむ風土があります。さらに、キリストの救いによって、罪からまったく解放され、働くことが喜びに変えられている事実を生きることは、何とすばらしいことでしょう。
現実を見る時に、確かに、試練、困難も多々あるでしょう。そのような時、主を見上げて生きないと、様々な面に捕らわれ、「牢動《となってしまいます。しかし、もう一度悔い改め、主を見上げ、罪ゆるされ、救いの恵みにあずかっていることが鮮明になると、日々の「牢動《「労働《が「朗働《に変わります。
今週も、あなたの与えられた日々の生活が喜び(朗働)でありますように……。
「それだけではなく、患難をも喜んでいる。なぜなら、患 難は忍耐を生み出し、忍耐は錬達を生み出し、錬達は希 望を生み出すことを、知っているからである。そして、 希望は失望に終ることはない。なぜなら、わたしたちに 賜わっている聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に 注がれているからである。《(ローマ5・3~5) |
正しい姿勢(10月11日)
今、いすに座った際に意識して姿勢を正す指導が、各地の小学校現場で注目されています。「良い姿勢を定着させれば、腹筋や背筋が鍛えられ、学習への集中力も身に付き、学習意欲が高まり、人の話もしっかり聞く態度が育つ。姿勢の変化は心や身体の異変に気付くサインにもなる《という専門家らの指摘もあります。
「姿勢《とは、「からだの構え方、格好、からだつき。事に対してとる態度、心の持ち方《を言います。つまり、「姿勢《を大きな意味でとらえると、その人の生き方と言えましょう。
伝道者・パウロは、若い後輩のテモテに、人々に対して模範となる良き姿勢を持って生きるようにと勧めています。
あなたは、キリスト・イエスに対する信仰と愛とをもって、わたしから聞いた健全な言葉を模範にしなさい。(Ⅱテモテ1・13)
あなたの信仰の姿勢はいかがですか。
神の愛と救いを確信し、人々への証しをいつも心に持ち、信仰の導き手である主イエス・キリストを仰ぎ見つつ、与えられた人生の歩みを、一歩一歩、着実に重ねながら進めていきましょう。 |
幸福の源(10月18日)
2015年国民幸福度調査(World Happiness Report)の発表がありました。「国民が幸せと感じている度合い」という調査です。日本は何番目だと思いますか。
日本は46位です。きっとびっくりなさったでしょう。戦後70年の歴史を顧みても、世界で戦争が絶えない状況にもかかわらず、日本では平和が保たれています。また、日本は世界で長寿国の上位を占め、経済的豊かさでも三本指に入るほど、様々な領域で世界の先端を行っています。それなのになぜ、幸福ではない、と人々は思うのでしょう。
中国四川省から来られた老夫婦に会いました。アメリカの親戚を通してクリスチャンになられたその方は、日本人よりもずっと大変な生活をしておられるようですが、「自分は最も幸せだ《とほほえみいっぱいに語られました。その理由を伺うと、ご夫妻が口を揃えて「心に平安があるからです《とおっしゃいました。
イエス・キリストは、戸を閉じていた弟子たちのただ中に入り、「安かれ《と語られました。幸せは神の平安を生きること、すなわち、私たちの言葉で言えば「大丈夫《とのイエス様の言葉をしっかりと霊の耳で聞き取り、いかなる状況にあっても、主からの平安をもって生きることです。これが幸福の源です。 |
どんな状況も用いる(10月25日)
杉下茂さん(90)はプロ野球の往年の吊投手で、少年時代から野球に打ち込んでいました。しかし、戦争のために続けることができず、昭和19年(1944年)軍隊に入り、中国に渡りました。軍隊では、手りゅう弾を投げる訓練があり、自分の投球方法とは全く違っていました。そのお陰で、戦後、速球を得意とする大投手となりました。
私たちの人生でも、希望していない方向に進まなければいけないことがあります。しかし、そのような時にこそ、その状況をどのように受け止め、受け入れ、それを自己成長のために用いるかによって、人生が大きく変わるのです。
聖書は、私たちにこのように教えています。
「……賢くない者のようにではなく、賢い者のように歩 き、今の時を生かして用いなさい。《(エペソ5・15~16)
杉下さんが思わぬ形でピッチングに開眼したように、あなたの目も開かれ、全てのことが、将来の自己成長のために用いられていきます。
すべては神様からのプレゼントです。神の助けによって活かし、用いることにより、あなたの将来が大きく開かれます。 |
-
© 2024 Yonezawa Kojo Church