2016年4月の霊想

  試練をかみ砕く (4月3日)

人生で遭遇する試練、困難に、あなたはどのように対処されますか。避けて通ることも、時には必要でしょう。しかし、向き合い、「善をもって悪に勝つ」(ローマ12・21)とあるように、マイナスと思われるものをプラスに変え、試練をかみ砕き、自らの生活の中に取り込み、そのことがあったゆえに、「神の恵みによって、私は今の私になりました。」(Ⅰコリント15・10 新改訳)の体験をあなたもすることができるのです。
今から50年ほど前、上野動物園に『一文字号』というロバがいました。大変な人気者でしたが、年を取り、歯がボロボロになり、おかゆさえ食べることができなくなり、やせ細っていきました。もう一度元気になってほしい、という願いから、歯科医がロバ用の入れ歯を二ヶ月半かけて完成させました。それを装着してあげると、何と、モリモリと草を食べ始め、元気を取り戻したのです。
試練をかみ砕く歯は神様からいただく「大丈夫」という信仰です。その信仰がなくならないようにと、今日も、イエス・キリストはあなたのため祈っておられます(ルカ22・32)。
一人で立ち向かうのではなく、イエス様がとりなしてくださっている恵みを思い起こし、今週も、様々な神様からの宿題をかみ砕き、自らの宝としましょう。

  答えはどこに(4月10日)

 ノーベル生理学・医学賞を授賞された大村智さんは、土壌の微生物から寄生虫病の特効薬「イベルメクチン」を開発しました。この薬によって、アフリカで多くの人を失明に至らせていたオンコセルカ症の治療や予防に劇的な効果を上げ、特に、貧しい人たちの健康や福祉を改善しました。
ノーベル賞記念講演で大村氏は「微生物は限りない可能性を秘めている。答えは自然の中にある」と語られました。とても興味深いひとことです。
私たちは答えを遠くに求め、見知らぬ場所で探そうとすることが多いものです。そして「見つからない」と人に不平を言ったり、環境や状況のせいにしてしまいがちです。
しかし、私たちが最も必要としているものは、日頃の行動範囲の中に、すぐそばに、すでに神様が備えてくださっています。
「神の国は、見られるかたちで来るものではない。また『見よ、ここにある』『あそこにある』などとも言えない。神の国は、実にあなたがたのただ中にあるのだ。」(ルカ17・20~21)とイエス様はおっしゃいました。
今週も、「必要なすべては、今、このただ中にある」ことを信じ、祈り求めていきましょう。

  恐れからの解放(4月17日)

 静岡県湖西市は10年間で犯罪率が4分の1と激減しました。その方法とは、
①町をきれいに(ゴミを取り除いた)。
②町中を花で満たした。
③互いにあいさつする運動を展開したことです。
私たちの不安や恐れからの解放も、次の3つが鍵です。
第一に、ゴミを取り除くこと。すなわち、日ごとに罪を悔い改めるのです。日々、大小様々な御心に沿わなかったことを思い起こし、口に出し、神様にていねいにお詫びするのです。
第二は、花を満たすこと。神の花(神の言葉)を心いっぱいに満たし、そのみ言葉に生きるのです。いつも、み言葉を口ずさみながら過ごすのです。
第三の「あいさつ」とは、神様とのあいさつ、すなわち、祈りの生活を充実させることです。
この3つが、人生の不安、恐れを激減させ、充実した歩みがさらに進められていきます。
神様との確かな交わりを、説明したり、説明を聞くのではなく、湖西市民のように実践することです。そのことによって、あなたの人生に確かな、そして、豊かな実を結びます。
今週、心して3つを実践し、習慣化しましょう。

  あなたは覚えられている(4月24日)

 東京・築地市場の一日は夜明け前から始まります。仲卸業の人々が忙しく行き交う午前5時、その一角にある牛丼店は、15席のほとんどが常連客でいっぱいです。  お客が来店すると、カウンターに座り、黙ってお茶をすすり、注文の声は聞こえません。店長は常連のお客の注文を約600人分を暗記しているため、お客に合わせて手際よく牛丼を盛り付けて、店員に渡すからです。
お店の方が大事なお客様の注文を知っている以上に、神様は、あなたのすべてをご存知です。
「主よ、あなたはわたしを探り、わたしを知りつくされました。あなたはわがすわるをも、立つをも知り、遠くからわが思いをわきまえられます。あなたはわが歩むをも、伏すをも探り出し、わがもろもろの道をことごとく知っておられます。」(詩篇139・1~3)
さらに、主は私たちが自分を知る以上に私たちの状態を的確に知っておられ、私たちを見守り、私たちの必要をご存じです。
私たちがどんなに失望し、落胆するようなことがあったとしても、神は最善の道を備えてくださいます。それゆえ、心に平安と安心が満たされます。
今週も、私たちの唯一の理解者であられる全能の神に信頼し、歩みましょう。

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