2016年6月の霊想
心をいやすもの (6月5日)
心に重荷を抱えた人が扉をたたけば、名前も理由も尋ねずに迎え入れたのが、青森県岩木山麓の山荘、森のイスキアの佐藤初女さんでした。気持ちを和らげるのは、おむすびや山菜といったごく自然な家庭料理で、「食は何よりも人の心を通わせる」と信じ、食卓を囲み、ひたすら耳を傾けました。帰るころには、多くの人が荷を下ろしていました。
その関わりの背後には深い信仰心があります。「生活すべてが祈り」を常に口にし、神の手足として自らが信仰を実践されました。
私たちも、人の話を聴かせていただく前に、まず、神にしっかりと私たち自身の心の重荷を聴いていただくことです。それが「生活すべてが祈り」ということです。その神様との確かな交わりによって、あなたのまわりにも心いやされる方が起こされます。
あなたに与えられた『今日』という一日を、神と共に過ごしてまいりましょう。いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって、神があなたがたに求めておられることである。(Ⅰテサロニケ5・16~18) |
決 断(6月12日)
あなたは充実した毎日を送っていらっしゃいますか。「はい」としっかり答えるためには何が必要でしょうか。
オーストラリアのホスピスで看護師をしておられたブローニー・ウェアさんは、死を迎える患者さんたちが最期に後悔していることを聞き取り、記録しました。その結果、最も多かった答えは「他人の期待に合わせるのでなく、自分に正直に生きる勇気がほしかった」でした。
私たちは、まわりの状況や時代に流されたり、特に、他人に嫌われることを恐れ、自分が本当にしたいこと、しなければならないことをいつの間にか忘れています。
英語のdecision(決断)には「切る」という意味もあります。必要なもの以外を切り取っていく練習を積み重ねていくことです。あまりにも見事なライオンの像に、「どうしたらこのような作品を作れるのか」と彫刻家に尋ねた時、「ライオンの特性以外のものは全部削り落としたからです」と答えたように……。
イエス様は「なくてならないものは多くはない。いや、一つである」(ルカ10・42)とおっしゃいました。あなたの人生の究極的な目的に焦点を合わせ、今、そのために何をすべきかを鮮明にしましょう。祈りによって力与えられてなされた決断(decision)は、誘惑に打ち勝つ経験を通し、あなた自身を育てます。
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人を知る(6月19日)
昨秋、ラグビーのワールドカップ(W杯)で日本代表に歴史的な勝利をもたらしたエディ・ジョーンズ前ヘッドコーチは、どのようにして若い戦力を育て、どのようにしてスター選手の意識を変えたのでしょうか。
ジョーンズ氏は、このように語りました。「選手と初めて会う時、最も大切にすることは、彼らを知ることです。なぜラグビーを始めたのか? 家族構成は? また選手と関係する人から話しを聞き、それぞれの個性を予想します。練習での仲間とのコミュニケーションの方法、練習後の態度なども観察しているのです。それによって、コーチと選手間の信頼が深まり、力を発揮することができるのです。」
私たちのことをよくご存じの神様が、あなたの人生を導いてくださる最善のコーチです。
詩篇139篇2節~3節には「あなたはわがすわるをも、立つをも知り、遠くからわが思いをわきまえられます。あなたはわが歩むをも、伏すをも探り出し、わがもろもろの道をことごとく知っておられます。」とあります。
祈りとみ言葉によって全知全能の神様との信頼をさらに深め、今週も、私たちのベストを引き出していただき、用いていただきましょう。
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未来を切り拓く(6月26日)
日本人が長年培ってきた教育法は、しっかり正解を求めることです。算数で言えば、2+3=□というように、答えは一つです。
しかし、人生は、□+□=5という問いのようなものです。すなわち、人生には無限の可能性があるからです。
日本の文化では謙遜が美徳であり、出しゃばらず、全体の空気をよく読みながら処することを求められます。これはすばらしいことです。しかし、世界の中の日本人の位置を明快にするためにも、謙遜の良さは残しつつも、同時に大胆でありたいものです。
日本では、役員が昇進すると、挨拶では必ず「どこまでお役に立つか分かりませんが、微力ながら……」と言います。しかし、世界の常識では、「新たなる地位を得て胸躍ります。必ず成果を上げます。」と宣言します。
み言葉に根ざし、神と共に歩むあなたの人生は、「もし、神がわたしたちの味方であるなら、だれがわたしたちに敵し得ようか。」(ローマ8・31)の歩みを、あなたの家庭で、日々の生活の中で培い、この世ではなく、神様のみこころに添って豊かに歩みましょう。
あなたの歩みが良きモデルとなり、人々の希望の礎になるのです。
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