信仰の勇者(12月6日)全くのゼロからスタートし、幾つかの会社を興し、多くの従業員から慕われた米沢興譲教会役員の鈴木達兄の召天は、私たちに多くのメッセージを遺しました。 達兄は大動脈解離で亡くなられました。この病は大変な苦しみを伴う場合が多いとのことでしたが、彼の場合は一瞬の出来事で、まさに死を見ずして天に引き上げられたエノクのようでした。 最も大切な愛とは死ぬことであり、どんな状況でも素直に生きることです。しかし、これが人間にはむずかしいのです。ですからイエス・キリストにおすがりし、十字架の道を担うことです。さらに、3日目によみがえられた復活のキリストは、人間のゴールが、死んで終わりではなく、天国であることを示してくださいました。 達兄は、日々起こり来る不可能と思える出来事の中でも、神との交わりを通して「道は開かれる」という希望の人生を生き、それを私たちに遺産として残されました。 信仰の勇者から託された遺産をしっかり継承してまいりましょう。 |
秘密の3原色(12月13日)人生の終わりを、満足と納得で締めくくる秘密は何でしょうか。三原色が無限の色彩を可能にしているように、3つのこと、①いかに生きるのか、②何を目標にするのか、そして最も大切な、③何のために生きるのか、が鍵になります。 多くの人は「いかに生きるのか」を考えるだけで一日を、そして人生の多くの時間を費やします。しかし、日常に流されない人は、しっかりと目標を立て、豊かな人生を自分のものにします。さらに大切なことは、「何のために」という視点を明確にし、生活のただ中で活用することです。 そのために、イエス・キリストの次の言葉を心に留めましょう。 「何を食べようか、何を飲もうかと、自分の命のことで思いわずらい、何を着ようかと自分のからだのことで思いわずらうな。……空の鳥を見るがよい。まくことも、刈ることもせず、倉に取りいれることもしない。それだのに、あなたがたの天の父は彼らを養っていて下さる。……あなたがたの天の父は、これらのものが、ことごとくあなたがたに必要であることをご存じである。まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、これらのものは、すべて添えて与えられるであろう。」(マタイ6:25~33) |
本物を聞き分ける(12月20日)ワシントンDC、通勤時の地下鉄駅入口でのことです。グラミー賞を受賞し、チケットを取ることが極めて難しいヴァイオリニスト、ジョシュア・ベルが43分の名曲を演奏しました。測り知れない人が、わずかな時間に入口を通過しましたが、気づく人は誰一人いませんでした。 2000年前、キリストの降誕の時も、多忙を極める人々の中で、すばらしい出来事に気づいた人はごくわずかでした。物が豊かで、平和であることが多忙をもたらし、最も大切なものを見失わせます。 今年は、世の中の慌ただしさに、一瞬、静けさを取り戻す年でした。コロナ禍は、多くの人々に人生の気づきを、そして、最も大切なものは何かを悟らせることとなりました。コロナ禍で、医療従事者、また、困難を極めた方々に多くお目にかかりましたが、試練のただ中で、この出来事に困惑するのでなく、本物を見いだしておられる方が多くおられます。 あなたはいかがですか。今年のクリスマスは、この1年を、そして、あなたの人生を振り返り、雑踏の中で心の耳を研ぎ澄まし、本物を聞き分けていくことこそ、神様からあなたへの最大の贈り物です。 |
飛ぶ(12月27日)みんながどのような生き方をしているかを観察し、それを真似ることも一つの方法です。しかし、真似るものが少なくなり、自らで考えて生きる時代になりました。 山形県寒河江(さがえ)市に、佐藤繊維という紡績工場があります。今までの経営では、中国から安い製品がどんどん入ってきたため倒産しそうになりました。その時、「新しい視点から新しいことを」と、今までの糸作りが羊毛からであったのを、アンゴラ(モヘヤ)に変え、さらに、細かく編む技術を開発しました。この毛糸で編むと、光沢のある生地ができあがります。 この見事な糸を用いて編まれたカーディガンを、アメリカのオバマ元大統領夫人が着用して就任式に臨んだことでも有名になりました。 物作りに限らず、私たちの生き方も、今までの延長上を越えて、まったく新しい生き方へと転換する時代が来ています。現在の延長上でない生き方をするためには、どこかで「飛ぶ」ことです。「飛ぶ」とは、自分の限られた世界を飛び出し、全能の神、最善のみをなす神を信じ、行動することです。 新しい年はこの生き方に向け、さらに一歩、意識を深めましょう。 |
2020年12月の霊想