若き日に円熟、年老いて若さを (3月26日)
若い時には欠けが多く、年をとると、つい、生気に欠ける……これは自然の歩みです。しかし、「若くても円熟を、年をとっても若々しく」という歩みも同時にできることは、何とすばらしいことでしょうか。
世界的チェロ奏者、ミッシャ・マイスキーが、子どもたちの指導をしていた時のことです。バッハの『無伴奏チェロ組曲』を、三人のチェロ奏者の演奏の録音で聞かせました。そして、子どもたちに、この中で最も若い奏者、そして、最も年をとった奏者を当てさせたのです。
その結果、最も年とった演奏者と感じたのは、実は、若い頃のマイスキーの演奏であり、最も若い演奏者と感じたのは晩年のマイスキーの演奏だったというのです。
彼自身、ソビエトの抑留生活の苦難を経て、苦難を宝に変え、若き日にも円熟を、年老いても若さを生きることができたのです。
マイスキーの人生は、次のみ言葉を彷彿とさせます。
「主はとこしえの神、地の果の創造者であって、弱るこ
となく、また疲れることなく、……弱った者には力を
与え、勢いのない者には強さを増し加えられる。……
主を待ち望む者は新たなる力を得、わしのように翼を
はって、のぼることができる。走っても疲れることな
く、歩いても弱ることはない」(イザヤ40・28~31) |