2007年3月の霊想
後先を考えながら (3月4日)
京セラを創業された稲盛和夫さんが、戦争体験記に次のようなことを書いておられます。
戦争に負け、「俺もアメリカ人と戦う」と、まわりの人々が山に逃げ、稲盛さんも逃げたそうです。その時、「牛や馬を残しておくと、みなアメリカ人に食われてしまう」ということで、牛を、これほどの肉を食べたことのないというほど、ステーキにして食べたそうです。しかし、十日ほどするとみんな疲れ、山を下りてきたのですが、もう牛も馬も食べ尽くしたため一頭も残っていません。そのため、農作業をするのに大変苦労されたという話です。
悲しいとも滑稽とも思えるこの出来事は、戦争を体験したという特殊な出来事ではなく、毎日の生活の中でもあるのではないでしょうか。
つい、その場限りで生きてしまい、後に困るということがあります。後先を考えずに目先のことだけをするのではなく、長期的な視野で物事を見、日々よく考え、考え続けながら生きていきたいものです。
「思慮の浅い者たちは、あかりは持っていたが、油を用
意していなかった。しかし、思慮深い者たちは、自分
たちのあかりと一緒に、入れものの中に油を用意して
いた」(マタイ25・3~4) |
小事に忠実 (3月11日)
Aさんは、会社の社長さんとして、長らく良き事業をなさっておられました。ある時、心機一転、人生をもう一歩深めたい、もう一歩前進したいという思いとなり、教会に来られました。教会に集うようになり、聖霊様を通して、聖書の「小事に忠実」という言葉がいたく心に響きました。そして、社員の方々に接する時などを思い巡らした時、「どうしてそんなことに」と、小さな事を軽視した自分を聖霊様に示されたと言います。
ある日、Aさんの部下が、お客様の顔色が芳しくないのを見て取り、きっと大きなクレームがあるに違いないと思い、それを社長に告げました。Aさんは、さっそくお客様のご自宅に出向いて伺ったところ、「いや、どうも食べすぎで、お腹の調子が悪くて……」という結果でした。かつてならば、「こんなことで、何という」と部下を叱るところでした。しかし、実情を知ってもなお、「教えてくれてありがとう。この度はお客様が腹痛だったからよかったけど。これからもよろしく頼む」と言っている自分に、自らが感動したと言います。
聖霊の宮としてあなたの人生がみ言葉によって満たされ、み言葉が生活に活かされる時、あなたも、あなたの家族も、そしてまわりをも変えていくのです。
今週も主と共に……。 |
自分を大切にする (3月18日)
世界で一番大切な人間はあなた自身です。にもかかわらず、最も無関心な相手も自分自身です。その証拠に、自分のことがあまりよくわかっていません。
自分を知り、等身大の自分を受け入れている人は自尊心が確かで、不必要なプライドに振り回されることがありません。すなわち、「私は神の子ども」と、天のお父様と親子関係が健全であると、他人と比較したり、欠乏意識から来る不平・不満がありません。自分に価値を見いだし、内なるエネルギーに満ちるからです。
自分がわからない世界をたとえるならば、華麗なピアノ・ソナタを演奏するだけの能力があるのに、片手の人差し指だけで、初歩的な練習曲を弾いているようなものです。実にもったいないことです。
朝、目を覚ました時、あなたが最初に考えることは何ですか。「今日は何をしようか」と思う前に、「今日も私は神の子。キリストによってあがなわれた祝福の相続者です」と、主を賛美することから始めたいものです。
すると、あなたの内に天来のエネルギーが満ちてきますから。
今週も、主にあって、どのような自分も受け入れ、いつくしんでまいりましょう。神との関係、自分との関係が、他者との関係の祝福となっていくからです。 |
応援を得るコツ (3月25日)
「どうして、他の人が自分に応援をしてくれないのでしょうか」と尋ねられたら、あなたはどのようにお答えになりますか。
「いざ」という時に応援していただける友だちを作るコツは、銀行に貯金をするように、普段から、この人という友人に貯金をすることです。もちろん、これはお金ではなく、いわゆる「貸しを作る」という取り引きを超える世界です。
相手から何も得なくても、物心両面で、普段から、支援をすることです。十のことをしてもらったら、そのお返しはそれ以上にと心がけることです。物がなくても、気持ちは物を超えて相手の心に響きます。このように、普段からの相手への残高が多い時、人は「ここ一番」という時に喜びを加えて支援をしてくれるものです。
誰よりも、あなたの一番の友、イエス・キリストは、貯金がないどころか、残高がマイナスであった(罪人であった)私たちのために命を捨て、応援をしてくださいました。そして今も、あなたのために天のお父様にとりなしをし、最善をあなたの内になしてくださいます。
この恵みを覚え、今週も主と共に歩んでまいりましょう。 |
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