夜の冷たさ、闇の深さ (8月28日)
作家の五木寛之氏が、その著書『生きるヒント』で紹介し、有名になったお話です。
朝顔はなぜ朝の決まった時間に花を咲かせるのでしょう。私たちはそれを朝の光に反応して花が開くと考えます。そこで、ある研究家が朝顔の花を開かせるために、光を照らし続けたり暖かい温度にする等の好条件を用意して実験をしました。しかし、これだけでは不十分だということがわかったのです。
研究の結果は驚くべきものでした。「朝顔の蕾は朝の光によって開くのではない。逆に、それに先立つ夜の時間の冷たさと、闇の深さが不可欠である。」
私たちが味わう「夜の冷たさ」「闇の深さ」には意味があります。その時間さえも、神は絶え間なくいつくしみを注いでおられるのです。むしろ、その夜と闇があって初めて、朝顔がみずみずしい花を咲かせるように、あなたならではの花が開いていくのです。
今週も、この新しい朝に感謝して出発しましょう。
「主のいつくしみは絶えることがなく、そのあわれみは 尽きることがない。これは朝ごとに新しく、あなたの 真実は大きい。」(哀歌3・22~23) |