2014年2月の霊想
み言葉の楔(くさび) （2月2日）
あなたの身の回りで、ネジがゆるみ、最後にはネジが取れて困ったことがありませんか。ドアのノブであったり、メガネの小さなネジであったり……。「絶対ゆるまないネジ《があったら、どんなにすばらしいでしょう。
新幹線をはじめ、東京スカイツリーを支える数十万個のネジ、瀬戸大橋にも使われ、今や世界で用いられている『絶対にゆるまないネジ』があります。
ネジを開発した若林氏は、初期に、｢絶対《と言い切ったにもかかわらず上十分であったため、莫大な搊害賠償に応じることもありました。その失意の中、何日も何十日も、まさに「絶対《と言える物作りに挑戦し続けていました。ある時、近所の境内で見上げた鳥居に楔が打ち込まれているのに気づきました。これをヒントに、ボルトに凸型と凹型の２本のナットをねじ込み、これが楔のようにかみ合う方法を考え出したのです。これをもって世界に進出し、成功を収めています。
私たちの生活もついゆるみ、神とのパイプのネジが取れ、そのネジがどこに落ちたかわからなくなるようなことがあります。しかし、絶対ゆるまない人生の秘訣は、み言葉で神様としっかりとつなぎ合わされることです。み言葉こそが霊的楔です。そこから、創造的感動の人生が始まります。
あなたのみ言葉はわが足のともしび、わが道の光です。（詩篇119・105） |
人の思いを超えて （2月9日）
支倉(はせくら)常長(つねなが)は、仙台藩主・伊達政宗から、当時スペイン領だったメキシコとの直接貿易を求めて、ローマ教皇およびスペイン国王のところに派遣されました。これがいわゆる慶長使節です。
１６１３年、彼らを乗せたサン・ファン号が現・石巻市を出航しました。３ヶ月ほど掛けて太平洋を横断し、スペインに到着したのは、日本を出てからほぼ１年が過ぎた頃でした。マドリッドで、国王臨席のもと常長は洗礼を受け、キリスト教徒となりました。その後、スペインからイタリアのバチカンに続く行程は、彼が真のキリシタンとして生まれ変わるための巡礼の道になりました。
常長が再び仙台の土を踏んだのは、出航から７年後の１６２０年です。しかし、キリスト教禁令が出された最中の帰国となり、その２年後、病気でこの世を去りました。
常長の出身は伊達政宗と同じ米沢、興譲教会と同郷のキリスト者です。神のなさることは、人の思いを遥かに超えていることを思わされます。
「これらの人はみな、信仰をいだいて死んだ。まだ約束のものは受けていなかったが、はるかにそれを望み見て喜び、そして、地上では旅人であり寄留者であることを、自ら言いあらわした。《（ヘブル11・13） |
あなたは傷つかない （2月16日）
様々な出来事や人間関係の中で、非難されたり、悪口を言われると悲しくなります。
私たちはよく状況や他人によって｢傷つけられた｣「あの行動、あの言葉で落ち込んだ《と言います。
しかし、よく考えてみてください。相手の心の中に、のこぎりやまさかりを入れることは上可能です。人が相手の心に影響を与えることができるのでしょうか……。 あなたの心は、あなた以外、誰も傷つけることはできないのです。
自分が自分の心を傷つけていることに気づいていないのです。被害妄想的な、「自分以外のものによって人生が成り立っている《という思い込みです。
もちろん、無神経でよいというのではありません。良きアドバイスや忠告に感謝で応じることは大切ですが、あなたがあなたの人生の主人公であり、あなたはあなたの船の船長であることを決して忘れないことです。
船主は神様であることをしっかり思いつつ、この霊想を何度も何度も読み返し、腑に落ちるまで読み返してみてください。必ず大きな収穫を得ることができます。
「あなたの信仰があなたを救ったのです。《(マタイ９・22) |
誰も気づかなかったこと （2月23日）
アンリ・マティスはフランスの画家で、「色彩の魔術師《と謳われる20世紀を代表する巨匠です。キャリアが長いため、写実的な絵から抽象画に近いものまで作風は幅広く、独特の色彩と力強いデッサンで多くの人々を魅了してきました。
１９６１年、マティスの抽象画『舟』がニューヨーク近代美術館に展示されました。しかし、何と47日間も逆さに飾られ、延べ11万６０００人の観客が見たのですが、最終日の前日まで誰も気付かなかったのです。観客の一人がカタログと見比べて気づいたのです。
ルカ19章に、ザアカイのことが書かれています。彼は取税人のかしらでお金持ちでした。しかし、彼は親しい人があまりいなかったようです。そんな彼が、イエス様を一度見たいと思い、いちじく桑の木に登って待っていました。イエス様が木の下を通った時、彼に気づいて、「ザアカイよ、急いで下りてきなさい。きょうあなたの家に泊まることにしているから《と、声をかけられました。多くの人がその場にいたのに、木の上にいたザアカイに気づいて声をかけたのはイエス様だけでした。その気づきによって、彼は全く新しく変えられました。
今日もあなたに心をかけ、気づいてくださるイエス様の眼差しを感じながら、歩んでまいりましょう。 |
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