2015年6月の霊想

  次は助ける番 (6月7日)

 2004年10月23日午後5時56分新潟県中越地震が発生。地震直後、新潟県長岡市妙見町の県道脇の土砂が崩れ、母子3人が乗ったワゴン車が土砂にのみ込まれました。必死の救助により、約92時間後、車と岩のすき間にいた皆川優太君(当時2歳)が奇跡的に助けられました。
今、優太君は中学生です。彼は「これまで多くの人たちに支えられ、助けられました。祖父母には育ててもらって、本当に感謝します。自分のことだけではなく、人のこともしっかりと考えられる大人になりたい《と語り、「自らの命の危険を顧みず、助けに向かう救助隊はたいへんな仕事だけれど、自分もそういう仕事に就きたい《と思っています。次は自分が命を助ける番、これが優太君の夢です。
私たちが罪の中で滅びに向かっていた時、命をかけて救って下さった方がおられます。
「主は、わたしたちのためにいのちを捨てて下さった。それによって、わたしたちは愛ということを知った。それゆえに、わたしたちもまた、兄弟のためにいのちを捨てるべきである。《(Ⅰヨハネ3・16)
私たちは、イエス・キリストの救いに感謝しつつ、次は隣人の救いのために関わることです。愛への感謝と応答は続いていくからです。

  こんな生き方もある(6月14日)

 人前で身を裂かれるような恥をかかせられる時、どのような対応をなさるでしょうか。時に、身が震え、悲しみや怒りの表現をなさることもあるでしょう。しかし、主との深い交わりの中で鍛え抜かれ、神の力で生きる訓練がなされていると、様々な迫害・試練を宝とし、むしろ、相手を包んで余りある生き方も可能なのです。
「悪に負けてはいけない。かえって、善をもって悪に勝 ちなさい。《(ローマ12・21)
かつて、知事に初当選したA氏は、県庁職員へ挨拶回りをしていました。その時、テレビカメラの前で、知事が渡した吊刺を折り曲げた職員がいました。「支持していない知事とはいえ、そこまでしなくても《との思いにも駆られますが、その職員に対し知事は、彼の能力をたたえ、新人事で教育長に登用しようとしました。相手が固辞したことで実現はしませんでしたが、知事の気配りにより、この職員も、テレビを観る多くの人々も、共に安堵しました。知事が感情的に対応しなかったことが、逆に、今まで敵であった人、反感を持っていた人々をも、自分の味方にと大きく引き寄せたのです。
あなたの歩みの中でも、様々な試練の罠(わな)があることでしょう。その時、相手や状況ではなく、あなたと神様との交わりが未来への光となるのです。

  父に感謝を表す(6月21日)

 1861年、アメリカで南北戦争が勃発。ソノラ・S・ドットさんの父、ウィリアムさんも徴兵されました。お母さんは、ご主人の復員後間もなく、留守中の過労が元で亡くなりました。以来、お父さんは、子供6人を男手一つで育てました。ソノラさんは、お父さんが召された後、1909年、ワシントン州スポーケン市の教会で、感謝を込めて、父の誕生月である6月に記念会を行いました。この行事は各地へ広まり、1916年にはアメリカ全土で行われるようになりました。
父の愛は、一人ひとりを大きな心で見守り、将来を指し示し、生きる知恵を与えてくれます。
息子が自動車運転免許を取得し、運転をしたくてたまりません。しかし、お父さんはなかなか許可せず、「成績が上がり、聖書の勉強もし、髪を短くするなら運転してもいい《と条件を出しました。すると息子は「お父さん、聖書ではサムソンもアブラハムもノアも、モーセさえも髪を長くしていたよ」。父は、「確かにお前の言う通りだ。しかし、彼らはどこへ行くにも歩いて行ったんだよ」。知恵と教育に富んだ答えです。
「天にいますあなたがたの父はなおさら、求めてくる者に良いものを下さらないことがあろうか。」(マタイ7・11)。日々、最善をもって導いてくださっている父なる神に感謝し、今週も歩んでまいりましょう。

  心にしみる味(6月28日)

 河原成美(かわはらしげみ)氏は、「人生がおかしくなったのは、比較しながら生きてきたからだ《と言います。比較の対象は三人の兄でした。長男はパイロット、次男は優秀な新聞記者、三男は彫刻家を志望。各々、自分の目標をしっかり持ち、それを成し遂げていたのに対し、成美氏は方向性が曖昧でした。
高校時代、彼は窃盗事件を起こしました。父は、長い間、進学校で優秀な教師として教鞭を執っていましたが、成美氏が逮捕された時、すぐに辞表を出されました。
裁判でのことです。証人に立った父が、涙ながらに、「私はこれまでたくさんの生徒を育ててきましたが、自分の子どもさえ、ろくに教育することができませんでした。すべては私の責任です《と深く頭を垂れ、息子の罪を担われました。この事が彼の人生を大きく変えました。
彼は兄とはまったく別の道を見いだしたのです。ラーメン店『博多一風堂』を経営。やがて多くのチェーン店を立ち上げ、一杯のラーメンで人に感動を与える人生を送っています。
私もお店に行きましたが、この背景を知るだけに、その味は心にしみました。あなたも、他者の心にしみ入る人生を、今週、また一歩進めることができるのです。

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